日本代表は12日夜、ホームでオーストラリア代表とのワールドカップ最終予選第4節に挑む。
オマーンとサウジアラビアに敗れてしまったことにより、このあとはもはや勝点を落とすことは許されない試合が続く。もし負ければかなりW杯出場は遠のく。
敵となるオーストラリア代表はここまで最終予選で3連勝。中国、ベトナム、そしてオマーンと相手は下位ばかりであったが、その中でも常に勝ち点3を取ってきた。
その中で強烈な力を発揮しているのがDFのハリー・ソウター。なんと現在オーストラリア代表で8試合に出場して6ゴールを決めている「センターバック」だ。
スコットランド代表選手のジョン・ソウターを兄に持っている彼はセルティックとダンディー・ユナイテッドのユースで育成されたというディフェンダー。
2メートル近い長身を持ちながらも、豊かなスピードと一対一の強さ、ビルドアップの能力を備え、さらに得点力まで持っているという万能性が強みだ。
母親の出身地であるオーストラリアの代表を選択して2019年にデビューすると、いきなりネパール戦と台湾戦でそれぞれ2ゴールを決めた。そのすべてがセットプレーからのヘディングである。
【動画】フル代表デビュー戦でネパール相手に2ゴールを決めるスーター
もちろん、オーストラリア代表の歴史上2番目となる198cmの高身長(1位は2メートル2センチのジェリコ・カラッツ)を生かした空中戦こそ最大の魅力だ。
このところ「オーストラリアはかつてと違って繋いでくるサッカーをしている」というイメージが浸透してきた。それはまさにそのとおり。
ただ、セットプレーでは今も「かつてのオーストラリア」、いやそれ以上の高さと強さを発揮してくる。最強の矛でもあり最強の盾でもある、ハリー・スッターを攻守に渡って攻略しなければ、日本に勝ち目はないだろう。