ワールドカップアジア最終予選で日本代表と激突する中国は近年ブラジル人選手の帰化を進めてきた。
そうしたなか、『新浪体育』は「中国代表の2つの大きな帰化プランが失敗した」と伝えた。
中国に帰化させていた2人のブラジル選手の起用に見通しがたたなくなっているとのこと。
特に最悪のニュースとして伝えられているのが、大きな期待が寄せられていたリカルド・グラールの問題。
30歳の彼は2015年から中国でプレーしているが、2014年にブラジル代表として試合に出場している(フレンドリーマッチ)。すでに中国に帰化しているものの、中国代表としてプレーする資格を満たしているかについてはFIFAと争いになっていた。
2019年1月にローン移籍でブラジルに一時帰国しており、5年間の連続滞在という要件を満たしていないのだ。中国側はFIFAの判断に対して抗告をしていたが、それは失敗に終わったという。
よって、30歳のグラールが中国代表としてプレーできるのは早くても2023年以降になるとのこと。
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グラールは広州(旧広州恒大)で活躍を続けており、中国としては手薄なポジションでもあるため代表入りを熱望されていた。だが、2022年ワールドカップを狙うリー・ティエ監督が抱いていた最後の望みは絶たれたとのこと。
また、同じ広州に所属する28歳のブラジル人フェルナンジーニョも中国に帰化済みだが、彼の場合はあまりにも怪我が多いために起用できない状況にあるという。
中国は彼ら以外にも4人を帰化させているが、「エウケソンはかつての得点マシーンではなくなった」とされており、本当に必要な特長を持つ選手はグラールとフェルナンジーニョだとか。
そのグラールは帰化後に広州と年俸1300万ユーロ(17億円)で5年契約を結んだ。また、フェルナンジーニョも年俸800万ユーロ(10億円)で2019年に4年契約を締結。同紙では「広州は2人に7.5億元(127億円)を費やしたが、彼らは中国代表を助けることができなかった」とも伝えている。