今夏のEUROで優勝候補に挙げられているフランス代表。同国のエースであるキリアン・エムバペが宇宙飛行士と語り合った。
現在、国際宇宙ステーションで働いているフランス人のトマ・ペスケさんと交信したのだ。UEFAによれば、2人はこんな会話をしたそう。
「(エムバペ)
自分の目が信じられない!質問したいことが多過ぎる。どれからいこうかな。宇宙にいるってどんな感じです?」
「(ペスケ)
スリリングですよ。6か月間のミッションは大規模な打ち上げのよる凄いスタートから始まるけれど、その後はジェットコースターに乗っているような感じ。でも、その1万倍はパワフルです。
一旦宇宙に着くと、急に静かになります。全てが浮かんでいて、全てがとても穏やかで、なんでも簡単なんですよ。
すごく重い荷物も持ち上げることができます、重さを感じないので。飛ぶこともできます。というわけで、夢のようです。
サッカー選手のキャリアとそっくりです。何かを夢見る度に全ての労力を費やす必要がある。我々は宇宙に行く準備をするために多くの作業をする。あなたと同じです。
私たちはただトロフィーを掲げて、テレビに出演するだけだけではありません」
「(ペスケ)
私たちのキャリアは危ういものだけど、私たちの人生も同じです、ある程度は。
私は懸命に働きがちだけど、宇宙飛行士としては普通ですよね?
いつだって、才能は10%、ハードワークが50%、忍耐力が50%です。でも、サッカーでも同じだとあらためて思います」
「(エムバペ)
僕らはプレーし始めた時、誰もが夢を持っています。サッカー選手になりたい、スター選手になりたいという。
でも、その後に多くの作業や犠牲が伴います。
そして、運の要素もありますね。いいタイミングでいい人に会い、いいタイミングでいいパフォーマンスをする。
とても幼い頃にサッカーを始めても、残念ながら選手にはなれなかった人達が大勢います。
才能があるとか、ハードワークをするだけの問題ではありません。忍耐力が必要だし、ちょっとした運も必要です。
人生では自分で自分の運を作り出すものです」
「(ペスケ)
現在の高度な統計について不思議に思っていました。
選手たちはGPSでトラッキングされ、全てが計測される。どれほど速く走ったか、どれほどの走行距離だったか。それはどの程度重要なものになりました?」
「(エムバペ)
それは常に存在しています。今のサッカー界では出たとこ勝負なものは何もないと思います。
4,5年ほどプロサッカーにいますが、すでに進歩を目にしてきました。
なので、自分より年上でずっとやってきた人達にとってどんな感じなのかは想像ができません」
これは一部だが、エムバペの聡明さが分かるような会話内容だ。
彼は「人生はサッカーだけじゃない!でも、(宇宙での)サッカーはクレイジーな経験になるでしょうね。信じられないくらいの!」とも述べていたそう。
ペスケさんによれば、宇宙だとボールが浮いてしまうので、オーバーヘッドキックは楽勝だけど、それ以外の普通のプレーのほうがうまくいかないとか。
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