メルボルン・シティの女子チームに所属しているオーストラリア代表FWラーリ・ドブソンが、いま大きな話題になっている。

ラーリ・ドブソンは1992年生まれの28歳で、ニューカッスル・ジェッツでデビューしたあと、2017年からメルボルン・シティでプレーしてきた選手。

2014年にはオーストラリア代表に選出された経験を持っており、ブリスベンでの親善試合でブラジル相手に戦ったこともある。

選手の傍ら作業療法士として医療やリハビリなどに関わってきた彼女は、今年なんと突然引退することを発表したのだ。

その理由は、長く交際してきた彼氏マット・ストーナムの病気。

マットはかつてゴールキーパーとしてプレーしていた選手だったが、2015年の試合中に突如意識を失い昏倒。病院に運ばれて検査を受けたところ、悪性の脳腫瘍に侵されていることが発覚した。

それから長く治療を受けてきたものの、このところ症状は徐々に悪化。今月始めに2度目の手術を受け、これから1年に渡る過酷な化学療法に臨むことになった。

ドブソンはこれを受けて「引退して看病に専念したい」と提案するも、マットは2度にわたってそれに反対していたという。

しかしマットが手術を受けたあとで「症状がグレード3に悪化した」というニュースを聞き、正式にチームへ引退の意向を伝えたという。

パートナーとできるだけ長く時間を過ごしたいという彼女の意思は固く、「スポーツよりも大きなもの」を大事にしたとのことだ。

そして、ドブソンは25日にキャリアで最後の試合となるパース・グローリー戦に出場し、2-1での勝利に大きく貢献。

そして試合終了後、ピッチの脇に駆けつけていた彼氏のマット・ストーナムが彼女を呼ぶと、跪いて指輪を取り出す…。

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マットの左の頭にある手術痕。彼がどれだけ大きな病魔と戦っているかがわかる…。

自分のためにサッカー選手としてのキャリアを諦めた彼女へ、最後まで添い遂げる覚悟を見せたマット。そのプロポーズにラーリも涙を流したという。

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