プレミアリーグ3連覇の夢がついえたマンチェスター・シティ。ただ、直近のブライトン戦では圧倒的な強さを見せつけた。
そのなかでラヒーム・スターリングの3点目はこんな面白い形で決まっている(以下動画1分43秒~)。
こんなのは見たことがない…。本人さえもびっくりしたはずだ。
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ファイナンシャル・フェアプレー制度(FFP)違反によって、UEFAから罰金とチャンピオンズリーグ出場禁止処分を受けていたシティ。
だが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)はその処分を撤回する裁定を下した(ただし、1000万ユーロ1000万ユーロ<およそ12.1億円>の罰金は支払う)。
この決定については各方面から様々な反応が出ている。FFPの立ち上げに携わった元UEFA幹部は警鐘を鳴らした。
発言したのは、UEFAの元広報責任者でミシェル・プラティニ会長(当時)の上級顧問も務めたウィリアム・ガイラール氏。『Liverpool Echo』によれな、同氏はこう危惧を訴えたという。
ウィリアム・ガイラール(元UEFA広報責任者)
「このCASの判決によって、シティはエミレーツから数十億(ポンド)を得ることができる。
また、ヨーロッパの大会が、サウジアラビア、カタール、UAEによるものになるだろう。中国もそこに加わりたいかは分からない。
ヨーロッパのプロフットボールクラブが直面しているとてつもなく大きな危機だ。
(金満クラブにとって)1000万ユーロの罰金は、カフェでウェイターにチップを渡すようなものだ。
問題になっているのは、このゲーム(フットボール)の未来だ。中東3か国による争いになった時、どう生き残ることができる?
他クラブは非常に幻滅しているだろう。英国のクラブも含めて、彼らは守られないままになっているからだ。
合法的に利益を上げたいという理由でサッカー界でオーナーをしている人間が、無限の金を持つ世界的な金持ちを相手にしなければいけないのは、とんでもない落胆だ。
もし私が合法的な投資家だったなら、フットボール(への投資)は放棄するだろう。競い合うことができないからだ。
私はアレクサンドル・チェフェリン(UEFA会長)に完全に同意する。
もしFFPを廃止する必要があるなら、ぜいたく税や富裕税、サラリーキャップなどアメリカにあるようなルールで競争バランスをとることに焦点を当てるべきだ。
これがどの試合でも特徴になっている予測不可能性(どちらのチームが勝つのか分からない楽しさ)を保つ唯一の方法だ。
非常に抜本的な対策を検討する必要がある。そうしなければ、このゲーム(フットボール)は退化する」