サウジアラビアの皇太子ムハンマド・ビン・サルマンとPIF(サウジアラビア公共投資基金)が主導するニューカッスル買収は4月に合意したものの、いまだに正式な承認が下りていない。
そうしたなか、サウジが海賊版放送の取り締まりを発表したと『Sky Sports』が伝えている。
サウジに対してはNGOから人権面の問題が指摘されているほか、カタールの放送局『beIN Sports』もプレミアリーグの違法配信にサウジが関与していると非難してきた。
2017年に起きたカタールとサウジら中東諸国との国交断絶。カタールの『beIN Sports』が中東向けの多くの放映権を持っていたため、サウジ国内では海賊版のサッカー放送が行われてきた。
サウジ当局は公式にそれを認めてはいないものの、サウジの通信衛星事業者であるアラブサットが所有かつ運営する衛星インフラを用いた海賊版放送であることが暴かれている。また、先週にはWTO(世界貿易機関)も、「著名なサウジ国民」が『beIN』の映像を使った違法放送を促進していたと指摘。
そういったこともあり、サウジ当局は違法配信の取り締まりを宣言した。知的財産法に違反していた231のウェブサイトをサウジ国内で閲覧禁止にしたなどと発表。また、最大で25万サウジアラビアリアル(711万円)の罰金、当該サイトの閉鎖、6か月以下の懲役に科される可能性もあるとしている。