数々の伝説を残したサッカー選手ディエゴ・マラドーナ、そんな彼が2020年ふたたび映画化される。

マラドーナの映画と言えば『マラドーナ Maradona by Kusturica (2008)』が有名だ。この作品では、エミール・クストリッツァ監督自身がマラドーナに会うためのラブレター的な一面を持つ。そのために、素顔を見せつつも伝記のような作品となっていた。

宣伝担当の福島成人氏に話をきくと「ボカに所属していた頃から撮影されてきた500時間の未公開映像をもとに人間性を浮き彫りにしようとした作品」と教えてくれた。サッカー選手として「伝説を築いた明の部分」と「ドラッグやマフィアとの交際といった暗の部分」両方を描いているそうだ。

福島氏は「自分も観たことがない映像がほとんどで、かなり期待いただいて良いかと思います」と自信をもってコメント。メキシコワールドカップでの優勝、2度のスクデットとUEFA CUP獲得の一方イタリアワールドカップでの失意とマフィアとの交際、薬物使用による出場停止と、彼の人生の明暗が凝縮されたナポリでの7年間をプライベート映像や証言を元に振り返っている。

監督は、『アイルトン・セナ ~音速の彼方へ』で英国アカデミー賞を『AMY エイミー』米アカデミー賞をそれぞれ獲得した現代ドキュメンタリーの最高峰のアシフ・カパディア監督。

マラドーナ本人や家族を説得して500時間にも及ぶ未公開映像がようやく日の目をみたことになる。

作品を通じて【 サッカーと家族を愛するディエゴ】と【絶対に弱みを見せられないマラドーナ】という二つの顔のジレンマが、彼を苦しめてきたことが浮かんできて、マラドーナのイメージが変わるという。

6月5日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国ロードショーされる予定だ。乞うご期待。

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