『Football Ghana』は7日、「前ガーナサッカー協会会長のクウェシ・ニャンタキー氏は、汚職を暴露した記者団は犯罪組織であると話した」と報じた。
現在大きな混乱に見舞われており、8ヶ月に渡って国内リーグが中断されるという異例の事態になっているガーナ。きっかけは昨年放送された「Number 12」というドキュメンタリーで、制作したのは「Tiger Eye Pi」というジャーナリスト集団。
彼らはおとり取材でサッカー協会会長らに賄賂を渡し、その映像を隠し撮りした。それが公開されると大きな話題を集め、最終的に政府はサッカー協会を解散させるに至った。会長を務めていたクウェシ・ニャンタキー氏も6万5000ドル(およそ731万円)の賄賂を受け取った場面が記録されており、最終的には辞任を余儀なくされている。
しかし、ニャンタキー氏はラジオ番組に出演して以下のように話し、ジャーナリスト集団は犯罪組織であると主張したという。
クウェシ・ニャンタキー
「私は、Tiger Eye Piは犯罪組織であり、彼らがすることはガーナ以外の殆どの国で犯罪であると理解している。あのような個人的な会話を録音することはできない。ドバイでこれをやったとすれば犯罪である。彼らは人々を誘惑し、そしてその棒でその人々を殴打する。それを奨励することは受け入れられない」
そして、その『Tiger Eye Pi』のメンバーであった記者アハマド・フサイン・スアレ氏は1月16日にアクラで謎の人物によって射殺されている。
31歳の彼は調査研究を得意としていた記者だったが、仕事からバイクで帰宅中に背後から3発の銃弾を打ち込まれ、そのまま息を引き取ったとのことだ。
その犯人として考えられている6名の人物が先日逮捕されたと報じられたが、その捜査についてはまだ進行中だ。
『Guardian』によれば、すでにガーナの何千人もの選手が他に仕事を求めたり、国外に流出しているそう。今冬、関西リーグのおこしやす京都ACに3名のガーナ人選手が加入したことが大きな話題になった。それはある意味ではガーナのサッカー選手たちを救う活動の一つになるのかもしれない。