『Inside』は21日、「メキシコの税務当局は、国内リーグのクラブで横行する二重契約について調査を開始している」と報じた。

この問題が大きくなったのは先週ベラクルスを退任したギジェルモ・バスケス氏による苦情が原因。彼は契約をこれ以上続けることはできないとして、14日に自ら退任を宣言した。

ベラクルスとの契約は「表向きは」月間5万ペソ(およそ30万円)だった。しかし、メキシコのクラブでは「二重契約」が当然のものとなっているという。

選手や監督とは表向きの書面で契約を結び、それを連盟に報告する。しかし裏ではもう一つの契約を結び、表向きのものとは違う条件で雇い入れるというものだ。時にそれはクラブと関係のない第三者の名義で行われるとのこと。

バスケス氏はベラクルスとの間に裏の口頭契約が存在するとしており、その賃金の支払いを求めているが、クラブはそれを拒否しているようだ。

メキシコのクラブでは当然のこととはいえ、法に照らし合わせれば税金逃れの手段と認められる可能性が高い。サッカー連盟は「我々は二重契約を非難する」と声明を発表しており、それらの行為に対して反対の姿勢を見せている。

バスケス氏は「クラブは、連盟との契約は最小の数字にしなければならず、残りの賃金は契約とは違うところから来ると言っていた。我々はそれについて争っていた」と証言し、二重契約が守られていないと訴えたという。

このような契約が多くの選手や監督との間で行われており、さらに捜査が一気に進むとすれば…リーグ全体に影響を及ぼすスキャンダルに発展するかもしれない。

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