15日の第1試合として行われたウルグアイ対エジプトは、両者の狙いが試合を拮抗させる内容となった。
力量で上回るウルグアイであるが、ボランチの2枚をやや後ろ気味に配置した。カウンターを警戒するとともに、エジプトのボランチもあまりプレスを掛けてこないからこそ、下がっていたほうが組み立てやすい。
ただ、前線にいたスアレスは「上がってこい!」とジェスチャー。おそらく彼は、もうひとりプレスに来れば十分にボールを奪えるという「勘」があったのだ。
ただ、ウルグアイはそうしなかった。まずはリスクを減らすべし。それがチームとしての選択だったのだろう。
エジプトは当初の狙い通り、後方に6枚を残すような形でブロックを形成し、カウンター狙いを続ける。したがって、試合はあまり大きな動きを見せないままで終盤へと突入していった。
70分を過ぎると、どちらのチームも最後に点を取ろうと意欲を見せ始める。
83分にはカバーニの弾丸のようなシュートが枠を捉えたが、エジプトGKアハマド・アル・シャナーウィがスーパーセーブではじき出す。さらに88分にはまたもカバーニが強烈なフリーキックを放つも、シュートは右ポストに弾かれ…。
「初戦は固いもの」といわれる通り、引き分けで終わってしまうのか。
誰もがそう思い始めた89分、ウルグアイは右サイドでセットプレーを奪取。ペナルティエリアで待っていたDFホセ・ヒメネスが、豪快なヘディングでズドン!
このゴールでウルグアイが先制を果たし、リードを守りきって勝利を奪うことに成功した。
一方、怪我のムハンマド・サラーを温存する選択をしたエジプトは、最後で僅かな隙を突かれて敗北。悔しい結果となった。