MLSが40億ドル(4446.9億円)に及ぶ巨額のメディアライツ契約を断ったと、『ESPN』が伝えている。

このオファーは巨大スポーツエージェンシーである『MP & Silva』社が持ちかけたもの。MLSとESPN、FOX、Univisionの3社が結んでいる現在の契約が満了になる2023年からの10年間でという提示だった。

40億ドルというのは現在の契約額の4倍にもなる好条件。にもかかわらず、なぜ固辞したのか…。

『MP & Silva』社の創設者であるイタリア人のリッカルド・シルヴァ氏は、マイアミFCの共同オーナーも務めている。同クラブはパオロ・マルディーニも共同オーナーであり、監督はあのアレッサンドロ・ネスタだ。

そんなマイアミFCだが、現在はNASL(実質北米2部リーグ)に属している。だが、現在のMLSには昇降格制度が存在しておらず、先頃2部で優勝したマイアミFCにも昇格の道はない。

そのため、『MP & Silva』社は40億ドルの契約において、リーグに昇格・降格を導入するよう求めていたようだ。だが、その試みは拒絶されてしまった。

昇降格制度のないMLSでは、新規参入するチームに1.5億ドル(166億円)の手数料を求めている。だが、もしMLSに参入できても2部へ降格する可能性が出てきた場合には、この手数料は大幅に下がることになりかねない。

そういったこともあってか、MLSコミッショナーであるドン・ガーバー氏は、昇降格制度は考慮しないという立場を長年とってきたという。4000億円以上を積まれても、昇降格制度はいらないということのようだ。

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