法廷を舞台に、“ジャイアントキリング”が起きた。

勝訴したのはドイツ7部リーグに在籍するヴィルヘルムシャフェンというクラブ。その相手は、サッカーの国際統括団体FIFAだ。

事の発端は10年前。

当時3部に在籍していたヴィルヘルムシャフェンは、セルヒオ・サガラズという19歳の選手を補強していた。

FIFAが定める規則では、23歳以下の選手が移籍する際、獲得したチームがその選手を育成したクラブに対してトレーニングコンペンセーション(育成補填費)を支払う義務が存在する。

そのためFIFAはヴィルヘルムシャフェンに対し、サガラズがユース年代に在籍したアルゼンチンの2クラブ、リーベル・プレートとエクスクルシオニスタスに15万7500ユーロ(現在のレートでおよそ1700万円)を支払うよう求めていた。

しかし、これに応じなかったのがヴィルヘルムシャフェンだ。

アルゼンチン出身のサガラズはイタリア国籍を持っていたようで、育成補填費の支払いは移籍におけるEUルールの違反になると主張。結果、その罰則として翌2シーズンで勝ち点6が剥奪となり、現在では7部にまで降格してしまった。

『Squawka』によれば、今回ヴィルヘルムシャフェンはドイツの最高裁でFIFAに勝訴したとのこと。

同メディアは、「ユース選手の育成補填費に関するフォーマットが変更になるかもしれない」と綴っている。

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