何かのスポーツを極める上で、他の競技を参考にするのは大変意味のあることだ。
実際、ロンドン五輪で惨敗を喫した柔道の日本代表は、練習にブラジリアン柔術やモンゴル相撲といった他の競技を取り入れた。
リオ五輪での「全階級メダル獲得」という快挙は、そうした改革の賜物である。
サッカーにおいても特にGKのトレーニングでハンドボールの練習などが一部で取り入れられているが、今回はサッカーでも取り入れられそうななかなかナイスなトレーニング方法をご紹介。
フラフープを縦横3つずつ並べ、2つの分かれたチームがそれぞれのマスにビブスを置いていくというこのトレーニング。
ハンドボールのオーストリア代表監督が発案したものだが、やっているのは「三目並べ」や「○×ゲーム」と呼ばれるゲームだ。
これは9つのマスに両者が交互にマークをつけていき、縦・横・斜めのいずれか1列に自分のマークを3つ並べると勝ちとなる遊び。
しかし一般的な三目並べと異なるのは、これが動きのなかで行われているということ。選手たちはスタートの合図と同時に一目散に走ってビブスを置いていき、その場でどこに置くべきかを瞬時に考える。
また、9つのマスに対してビブスは計6着しか用意されておらず、4人目以降の走者はチームのビブスを移動させることで一列にするのを目指す。こうすることで、選手はより頭を使うことになる。
短い距離をスプリントするフィジカル要素、瞬時に状況を考える思考力、そしてチームメイトとのコミュニケーション力が凝縮されており、試合前などで取り入れるのもおもしろいかもしれない。