ラテン・アメリカのフットボールといえば創造性に富んだテクニック、剥き出しにした闘争心、スタンドの美しい女性サポーター…と同時に、個性的な実況も魅力の1つであろう。

日本では、シドニー五輪の南アフリカ戦で某元アナウンサーが、「ゴール!」を約30回叫んだことで猛批判にさらされた。

ただこちらの世界では割と普通で、それに慣れると得点後の

「ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーール!」

という絶叫がないと物足りなくて生きていけないという人が続出しているとかいないとか。

彼らの特徴はとにかくよく喋る・叫ぶ・おちゃらける、といった感じであるが、そのなかでもコロンビアの実況は異質だ。

はやっ!

キックオフ直後のこの場面では落語かラジオの競馬実況か、いや、それ以上に捲し立てるような早口で、ぶっ続けで1分30秒も喋り続けたのである。

中南米ではたまに見かけるが、中継中に音声付きの宣伝がちょくちょく入るため、早く喋らなければいけないというのもあるのかもしれない。ただこれはコロンビアというよりこの『Caracol』という放送局、あるいはこの実況だけなのかも…?

各国の現地実況を聞いた筆者でも、これほど早口な実況は聞いたことがない。もしこれより早いぞ!という国の実況をご存知の方がいればご一報いただきたいところである。

今回のコパ・アメリカ・センテナリオでコロンビアはグループAに入り、3日(日本時間4日午前)に開催国アメリカと開幕戦で激突する。この大会を現地では『Caracol TV』、『RCN TV』の2局が放送することになっているが、きっとこの超早口な言葉の連射で伝えているに違いない。

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