ユルゲン・クロップ率いる新生リヴァプール。

指揮官を支える右腕とも言える2人のスタッフについて、『liverpool echo』が伝えていたので紹介する。

ジェリコ・ブヴァッチ(写真中央)

クロップの“頭脳”と呼ばれる男。

現役時代は攻撃的MFとしてプレーした54歳のボスニア人である。クロップとはマインツでともにプレーし、36歳で現役から引退。

その後2001年にマインツの指揮官に就任したクロップから電話を受ける。そこから2人のサクセスストーリーが始まった。

その後7年間でマインツを史上初めて1部昇格に導いたほか、欧州への出場権ももたらした。2007年にマインツは降格、その12か月後に昇格を逃すと、クラブは2人と袂を分かった。2008年5月、トーマス・ドルのもと13位に終わったドルトムントが2人を引き抜いた。

激しいプレスでボールを奪い返し、スピーディーかつアグレッシブな動きでカウンターを仕掛けるドルトムントのプレースタイルをクロップとともに構築した、“共同建築者”でもある。

クロップ自ら、彼は自分の“頭脳”だと評しており、2人はテレパシーで通じ合っているとさえ言われる間柄である。

互いに尊敬しあっているのは明白で、ヌーリ・シャヒンなどは「ジェリコ・ブヴァッチはほぼクロップの“双子”さ。双方とも全く同じやり方でフットボールを見ている」と述べているそうだ。

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