20日、AFCチャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグの1試合が行われ、アル・アハリ(UAE)がアル・ヒラル(サウジアラビア)を3-2と破って決勝進出を決めた。
ファーストレグは1-1という結果に終わっていた両チーム。ホームで戦ったアル・アハリが前半にペースを掴んだ。
17分には左サイドに開いたアハマド・ハリルからのクロスがファーに抜け、そこに詰めたリマが膝で合わせて先制点を奪取。
さらに前半終了間際には前線での素早いコンビネーションで崩し、イスマイール・アル・ハンマディのパスで裏に抜けたエヴェルトン・リベイロが華麗なループを決めた。
しかし後半は立場が逆転。2点を取り返さなければならないアル・ヒラルは、昨年度の大会で大活躍したFWナースル・アル・シャムラーニを投入して2トップに変更するとともに、前線から激しいプレスを仕掛けた。
混乱するアル・アハリの守備を利用し、アル・ヒラルは51分にアイウトン、64分にカルロス・エドゥアルドが得点。後半に課せられていた「2点を取り返す」というミッションを完璧に遂行した形となった。
だが、もしかしたら「上手く行きすぎた」のかもしれない。30分を残して逆転に成功したヒラルは、早めにカルロス・エドゥアルドを下げて守備的にシフトした。
逆にウサマ・アサイディを左サイドに投入して攻撃力を高めたアル・アハリは、最後の望みをかけて攻め込んでいく。
時間はどんどん過ぎて行き、ロスタイムに突入してまもなくのことだった。
右サイドからエヴェルトン・リベイロのフリーキックが入ると、キーパーがパンチングで遠くに飛ばせず、ペナルティエリア内にボールが落ちる。
それを韓国人DFクォン・ギョウォンがシュート! これがハビブ・ファルダンの背中に当たってゴールに吸い込まれ、アル・アハリが残り数分で試合をひっくり返した。
なお、アル・アハリはアジアクラブ選手権時代から数えても決勝進出は初めて。UAEのチームとしては2005年のアル・アイン以来となる。