今週、「<<<」のような模様が肩に描かれたユニフォームを見る機会はなかっただろうか?例えば、日本代表と戦ったアフガニスタン代表、もう1つは元フランス代表FWティエリ・アンリらが参加したチャリティーチーム「ローレウス・オールスター」などだ。

こうした貧困にあえぐチームや、それをサポートする団体にサプライしているブランドがある。ヒュンメル(hummel)である。

ヒュンメルといえば?

ヒュンメルといえば、デンマークを代表するスポーツメーカーである。ドイツ語で「マルハナバチ」を意味するこのブランドはデンマーク代表を長くサプライし、EURO1992の優勝などを陰ながら支えたことで知られている。


hummelのロゴ、「ハチ」っぽいのがわかるだろうか?

しかし、近年はナイキ、アディダスといった大手資本の前に後塵を拝しており、デンマーク代表も現在はアディダスへと鞍替えしている。

そうした背景が全てではないだろうが、ヒュンメルは1つの方向性を我々に見せている。それは、あまり有名ではないどころか、チームの存続すら危ういチームへのサポートである。

我々が、ヒュンメルのサポートに対して「チャリティー以上」の価値を見出すことができるのはユニフォームの出来栄えである。

通常、弱小国というものは、既存のテンプレートにロゴやナンバーを張り付けただけというのが精いっぱいの中で、世界で唯一のオリジナリティを持たせていることが多いからだ。

今回は、そうしたヒュンメル社製のマイナー国ユニフォームを完全に筆者の独断と偏見により一部紹介する。なお、画像は弊社物販部門撮影によるものである。

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