8月9日、70回目となる原爆投下の日を迎えた長崎。その前日の8日には、V・ファーレン長崎が平和を祈念する新ユニフォームに身を包み、J2リーグ第28節のコンサドーレ札幌戦に臨んだ。(写真提供:V・長崎、Hummel/エスエスケイ)

10,184人の観客が集った長崎のホーム、長崎県立総合運動公園陸上競技場ではこの日、試合前にPEACEの人文字を作成。

参加したのは、長崎県サッカー協会に所属する小中高のサッカー選手とその保護者、およびスタッフら約1,300人。平和を思うひとりひとりの気持ちが世界平和につながるという考えで、「PieceからPEACEへ」をコンセプトに実施された。

原爆投下から70年が経過した今日、被爆者の高齢化により歴史が受け継がれにくくなっているほか、今年6月に行われたNHKの世論調査では7割の人が広島、長崎の原爆投下日を正確に答えられず。

こういった状況もあり、クラブとサプライヤーであるHummelは、より広く、より若い層にも1945年8月9日を知ってほしいという思いで今回の平和祈念ユニフォームを制作。

「祈り」をテーマにしたユニフォームは、全体に祈りの折り鶴模様と折り鶴の展開図をプリント。さらに「平和祈念像」のシルエットがデザインされている。

試合は札幌に押し込まれる展開となったが、GK大久保択生の好セーブなど守備陣の奮闘でゴールを死守。スコアレスドローに持ち込み、4試合連続の無失点を記録した長崎が8位をキープしている。

「たくさんのファン・サポーターの方が応援に駆けつけてくださり、非常に感謝しています。長崎にとって特別な一日である『8月9日』を前に、県民の皆さまに勝利を届けられなかったことは残念です。しかし、改めて今われわれがサッカーをできる環境、そして、皆さまに応援していただいている状況に感謝をしなければいけないなと感じることができた一日でした」と、高木琢也監督は試合後に語った。

多くの選手が「“重み”を感じた」と話していたという平和祈念ユニフォームは、今月行われるもう一つのホームゲーム、23日(日)のカマタマーレ讃岐戦で再び使用される。

次はヴィヴィくんが着ている姿も、見たい・・・!

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