スペイン1部のラージョ・バジェカーノはこの夏、中国人FWチャン・チェンドンをレンタルで獲得した。

北京国安からのローンという形でチームに加わった26歳のチェンドンはリーガでプレーする初の中国人となる予定。

ただ、ラージョを率いるパコ・ヘメス監督はこの移籍に批判的な態度をとっているようだ。「これはよくない。ビジネス面とスポーツ面は分けられるべきだ」などと述べたと『as』が伝えている。

上記画像からも分かる通り、ラージョの胸スポンサーは中国企業の『Qbao.com』である。『Qianwang Intelligent System』を親グループに持つ『Qbao.com』は南京を拠点とし、携帯用デバイスのツールやアプリケーションの開発における(中国での?)マーケットリーダーのひとつだとされている。

“钱宝”という漢字のロゴにはインパクトがあり、レアル・ソシエダの胸スポンサーも務めていることから、リーガファンならお馴染みといえる。

つまりチェンドンの加入にはスポンサーの意向もあると見られているのだが、パコ・ヘメスは不快感を率直に口にしたという。

『El Larguero』というラジオ番組に出演し、今回の取引はスポーツの本質ではないものに動機づけされたものだと断言したそう。

「クラブに関係ない人間がスポーツ面について干渉すべきだとは思わない。クラブにおけるスポーツ面とビジネス面は決して混ぜこぜにしてはならない。彼(チェンドン)に責任はない。だが、スポンサーがクラブに選手を押し付けるのは許されない」

また、同社が主催した『QBao Cup』という大会でソシエダと南京で対戦したことについても言及したとのこと。

「我々はこのようなイベントに熱心ではない。クラブにはマーケティング面の義務があることは理解している。だが、クラブはこのような旅やイベントのためのものではない。スペインに留まるほうがよかった」

辛辣というよりかなり率直な意見を述べたパコ・ヘメス。今回言及されたのは中国人選手だが、どこか他人事ではない気もする…。

2012年からラージョを率いているパコ・ヘメスはかつてデポルティーボ・ラ・コルーニャやラージョなどで活躍した元スペイン代表CB。父親はフラメンコ歌手で、監督ながら選手たちと呑みに行くタイプだったりもする。

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