5月20日、オーストラリアサッカー連盟は「給与未払いが発覚したニューカッスル・ジェッツのAリーグライセンスを取り消すことが決定した」と公式発表した。
かつて清水エスパルスでプレーしていたイ・キジェが所属していることでも知られているニューカッスル・ジェッツは、今季Aリーグで最下位という結果に終わった。さらにシーズン途中に突然数選手を解雇するなどのトラブルがあったほか、今月分の給与を支払うことが出来ない状況になっていることが明らかになっていた。
サッカー連盟はこの問題を受け、ニューカッスル・ジェッツのオーナーを務めていたネイザン・ティンクラー氏のライセンスを取り消すことを決定したとのことだ。
ネイザン・ティンクラー氏はオーストラリアで「鉱山王」と呼ばれていた実業家。一時は大きな資産を形成していたものの、石炭需要の鈍化などによって資金繰りが難航していると言われている。
サッカー連盟はネイザン・ティンクラー氏、及びクラブを管理していたニューカッスル・ジェッツ・オペレーションはライセンスが与えられる条件を満たしていないと判断した。
2007年にニュージーランド・ナイツが同様の状況になった際には、実業家の買収によってウェリントン・フェニックスに名前が変更になっていることから、ニューカッスル・ジェッツも同様の道を辿る可能性がある。
もちろん、クラブライセンスを買収したい者が現れなければ、チームはこれ以上ない危機的状況に陥ることとなる。