現役引退後、様々なメディアに登場しているアーセナルのレジェンド、ティエリ・アンリ。その口から現役時代に隠されたエピソードが少しづつ語られているが、フランス代表時代の同僚、ニコラ・アネルカは彼にとって「別格」というべき存在だったようだ。
アンリがユヴェントスからアーセナルへ移籍したのは1999年。アーセン・ヴェンゲル監督がサイドアタッカーとしてプレーしていたアンリを前線のストライカーとして起用したことが彼のブレイクに繋がったことは有名な話である。
ヴェンゲルがアンリの獲得を望んだのはアネルカがレアル・マドリーへ移籍したからであり、実績充分だったアネルカの後継となることにアンリもいささか不安があったようだ。『L'Equipe』で以下のように語っている。
ティエリ・アンリ
(元フランス代表、元アーセナルなど)
「アーセナルに辿り着いたときは、ニコラ・アネルカの後を追うためだった。全く簡単なことではなかったよ」
「彼がレアル・マドリーへ行ったことは関係なく、一緒にプレーした中で最高のストライカーの1人として彼は永遠に私の目に焼き付いているだろう」
「彼とクラブで一緒にプレーしたかったよ。ポール・スコールズとスティーヴン・ジェラードともね」
アーセナル加入後のアンリがどうなったかはご承知の通り。クラブ史上最多得点を記録するなど、クラブ史上No.1の選手と皆が認める存在だ。一方で"天才"と呼ばれたアネルカはレアル・マドリーに溶け込むのに失敗。1シーズンでクラブを去った後は移籍を繰り返した。
アンリにとってアネルカは年下ながらも先にブレイクを果たした選手。同じクラブでプレーすることはできなかったが、いつまでも強烈な存在のようだ。
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ