3月1日、『Straitstimes』は「フランス・リーグアンのモナコでオーナーを務めているドミトリー・リボロフレフ氏から金銭を騙し取ったスイスの実業家らが逮捕された」と報じた。
記事によれば、逮捕されたのは上記のようにスイス人実業家のイヴ・ブヴィエ氏、そしてモナコ在住のスイス人女性であるという。彼ら二人については尋問が行われたのちに保釈されている。
ブヴィエ氏はスイスにある美術会社ナチュラル・ル・クルトルの社長であり、世界中でビジネスを行ってきた経験を持っている人物である。
また、その共犯としてリボロフレフ氏の友人が絡んでおり、ブヴィエ氏から詐欺の成功報酬を受け取る約束になっていたのではないかという疑いもあるという。
彼ら詐欺グループは虚偽の文書を用意し、ピカソやモディリアーニ、ゴーギャンなど著名な画家による美術品数十点を法外な価格でリボロフレフ氏に売却し、利益を得ていたとのこと。その額については明らかにされていない。
ドミトリー・リボロフレフ氏はロシア出身の実業家で、2011年からモナコのオーナーを務めている。2014年のフォーブズで88億ドル(およそ1兆560億円)の純資産を持つと評価されており、世界では146番目の大富豪である。
しかし昨年は離婚裁判によって元妻に45億ドル(およそ5400億円)の慰謝料を支払うという命令が下されたほか、現在はモナコのアルベール王子との関係が悪化したことによってクラブの経営に興味を失いかけているといわれている。