25日、UEFAチャンピオンズリーグの決勝ラウンド1回戦1stレグの2試合が行われた。
この日行われたのはアーセナル対モナコ戦と、レヴァークーゼン対アトレティコ・マドリー戦。そのゴールシーンを振り返っておこう。
アーセナル対モナコ
アーセン・ヴェンゲル監督がその名を欧州中に轟かせたクラブ、モナコ。就任初年度となる1987-88シーズンには1部リーグを制覇し、ジョージ・ウェアやユルゲン・クリンスマンなどビッグネームを獲得。後にアーセナルでもともにプレーすることになるティエリ・アンリもモナコ時代に指導した選手であった。
ヴェンゲル監督がモナコと対戦するのは、アーセナル就任後これが初めてのことである。
試合を優位に進めたのはアーセナル。サンティ・カソルラとエスト・エジルお中心にボールを回し、モナコゴールを襲う。
しかし、先制点は意外な形で生まれた。
38分、自陣でボールを奪ったモナコが相手陣内へと持ち込み、ミドルレンジからMFジェフレイ・コンドグビアがシュート。強烈な左足はDFペア・メルテザッカーに当たり、これにはGKダビド・オスピナも反応できず。敵地で価値あるアウェイゴールを獲得した。
ホームで勝利が必要なアーセナル。しかし、シュートまでは運ぶもののなかなかゴールを割ることができない。すると、モナコが再び牙をむく。
53分、自陣ペナルティエリアでボールを奪うと、左サイドに開いたアントニ・マルシャルがボールを運ぶ。数的有利となったマルシャルは中で待っていたFWディミータル・ベルバトフにラストパスを送り、ベルバトフがこれを冷静にシュート。見事なカウンターが決まり、後半スタート直後にしてモナコが0-2のリードに成功する。
ベルバトフはこれがCL通算57試合目で13得点目。トッテナムやマンチェスター・U、フラム時代にプレミアリーグでプレーしていたが、これがアーセナル戦での初ゴールとなった。
なんとか得点をあげたいアーセナルは60分にセオ・ウォルコットを、68分にはアレックス・オックスレイド=チェンバレンを投入。守備力に定評がありリーグ戦でもクリーンシートを続けるモナコの牙城を崩せなかったが、試合終了間際にチャンスが巡ってきた。
91分、コーナーキックから細かくつないだところにチェンバレンが受け、ゴール正面から見事なシュートを放つ。これが決まり、反撃となる1点が決まった。
ホームのアーセナルにとっては、なんとかもう1点ほしいところ。先ほどのゴールも後押しとなり前掛かりとなって攻撃に出たのだが・・・これが裏目に出てしまう。
94分、モナコが自陣でボールを奪うとショートカウンターを仕掛け、ベルギー代表MFヤニック・フェレイラ・カラスコがきわどいシュートを決めて勝負あり。
直前にもオスピナとの1対1対のシーンがあったフェレイラ・カラスコ。2度目のチャンスをしっかりとモノにし、エミレーツ・スタジアムは静寂に包まれた。
カウンター3発で難敵アーセナルを倒したモナコ。昨夏、ラダメル・ファルカオとハメス・ロドリゲスという世界的プレーヤー2人を放出したが、クラブとしての層の厚さを見せつけた。
2ndレグは日本時間3月18日、スタッド・ルイⅡで行われる。