1月23日、ついに日本代表がベスト8の山場を迎えた。中東最強クラスのUAEを相手に、今回の大会の試金石となるビッグマッチとなる。
ところが日本は立ち上がりで躓いてしまう。左サイドの裏に浮き球から抜け出したアリ・マブフートが難しいシュートを決め、UAEが先制点を奪取することになった。
UAEの組織的なパス回しと前線の連係に苦しむ日本は主導権を奪いきれず、非常に苦しい内容。両ウイングがサイドに開いて布陣をワイドに広げたが、中を開けられず、ゴールのチャンスもなかなか手にできない。
これまで4-4-2と4-2-3-1を使い分けるなど様々にシステムを変えてきたUAEは、中央にマブフートとハリルを固めて序盤に攻撃で強みを作り、のちに4-2-3-1にしてオマールをトップ下にし、攻撃に専念させた。
それをつかみきれない守備もあまり機能したとは言えず、日本はとても難しい状況だった。
しかし、後半は流れが徐々に変わってくる。UAEはもともと守備が強いチームではなく、最終ラインはそれほど安定していない。守り勝ったことはそれほどない。
だがマフディ・アリ監督は速い時間にアハマド・ハリルを下げており、守備の意識を高める選択をした。日本はこれによって攻めの時間を増加させ、ほぼ100%押し込む内容となった。
多くの決定機を作り、そして81分に同点ゴールを奪取する。途中出場の柴崎が鋭いミドルシュートを決め、ついにネットを揺らした。
そして試合は延長戦に突入したが、ペースを掴んでいた日本にアクシデントが。左サイドを豊富な運動量で支配していた長友が足を痛め、動けなくなったのである。
UAEがそれを突けるほどのエネルギーを残していないことが幸いだったが、日本はリズムを崩さざるを得なくなり、攻撃ではチャンスを作れなくなってくる。
延長後半には左サイドバックに酒井、右サイドバックに柴崎を移し、長友はボランチに配置。再び攻勢に出るも得点を奪うことはできず、勝負はPK戦に持ち込まれた。
先攻の日本は最初の本田が上に外してしまう最悪のスタート。UAEのオマールにはチップキックで決められてリードを許す。しかしUAEの3人目ハミス・イスマイールが上に外し、同点に。
サドンデスに持ち込まれて最初の6人目で勝負が決まる。香川が左ポストに当てて外してしまい、UAEのイスマイール・アハマドが左に決めた。
これによってUAEの準決勝進出が決定。日本はベスト8で敗北という結果になってしまった。