FIFA事務局長ジェローム・ヴァルケが、そう遠くはないW杯について一つの可能性を提示している。

ジェローム・ヴァルケは54歳のフランス人。2007年にFIFAの事務局長に就任して以降、ゼップ・ブラッター会長の片腕として長く活躍する人物であり、FIFAの中でも特別な職務を任された要人である。2014年W杯の本大会の組み合わせ抽選会では、ナビゲーターを務めた。

そんなジェローム・ヴァルケがこのほど、W杯と人工芝の問題について言及している。

W杯と人工芝といえば、現在問題になっているのが来年行われる2015年女子W杯である。なでしこジャパンがディフェンディングチャンピオンとして出場するこの大会はカナダで行われる予定であるが、実は試合会場となる6つのうち5つのスタジアムが人工芝であるのだ。

人工芝でのプレーは身体に悪影響を及ぼす可能性があり、2016年欧州予選を人工芝で戦ったギャレス・ベイルも「史上最悪のピッチ」と評していた。また、アメリカ代表FWアビー・ワンバックなどはこのFIFAの決定に対して異議を唱え、男女間で格差があることを指摘した

そんな人工芝問題だが、意外なことに男子W杯でも試合会場となる可能性があるという。ジェローム・ヴァルケは記者に対し、「プレーする選手たちがベストなコンディションを求めていることは理解している」としながらも、独自の見解を示した。

ジェローム・ヴァルケ(FIFA事務局長)

「男子W杯を人工芝のスタジアムで行うことは、そう遠くない未来にありうることだ。

これまでにも説明してきた通り、これはお金の問題や男女間での大会の格差問題ではない。カナダにおける自然条件の問題なんだ。大会期間中、参加する全24ヵ国に最高の状態でプレーできる環境を継続して保証したいと考えている。試合会場でも練習場でもね」

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