実際のプロサッカーのスカウティングの世界で、こんな最先端のサービスが導入されることになるそうだ。
Football Manager database to be used by Premier League clubs for scouting
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— The Telegraph (@Telegraph)
2014, 8月 11
英国『Telegraph』によれば、 プレミアリーグの各クラブは獲得を目指す選手の調査や契約の一助として、サッカーゲーム『Football Manager』が提供する選手データベースを利用するだろうと伝えた。
『Football Manager』とは、サッカークラブ運営シミュレーションゲームである。英国の「Sports Interlactive」社が手がけており、主にPCのハードで楽しむ次世代型のゲームソフトとして世界中で人気を博している。
プロサッカー選手の中にもユーザーは存在しており、フランス代表としてブラジルW杯に出場したMFポール・ポグバもプレーしている。そして、 そのゲーム内では自身がチェルシーへと移籍していたことが判明し、ちょっとしたニュースにもなっていた。
なんでもこの度、このゲームを開発した「Sports Interactive」社がゲームに搭載されている選手データベースを世界中の選手情報を扱う「Prozon Recruiter」に提供することになるよう。これにより、事実上プレミアリーグの各クラブもスカウティングの際にこのデータベースを利用することになるというだ。
驚くべきは、この選手データベースの充実ぶりだ。
『Mirror』によれば、このデータベースには 過去20年にわたりプレーした55万人以上の選手情報が搭載されており、選手の基本情報からポジション、所属クラブとの契約情報も網羅。世界中に遍在する1300人ものスカウトによる情報をギュギュギュッと凝縮した究極の集合知サービスであるそうだ。
各クラブが抱える選手数が30人だと仮定して、20クラブ存在するリーグでは600人。55万人という数字は、この計算でいけば実に91ヵ国のリーグを網羅したことになる。55万人という掲載人数は、それほどまでに恐ろしい数なのである。
さらに「Proson Recruiter」社では選手に関する動画やプレー分析のソフトウェアも開発しており、これらと選手データベースを融合させたものが、各クラブの新戦力発掘に役立つだろうと紹介されている。
「Sports Interactive」社のスタジオ・ディレクターであるマイルス・ヤコブソン氏も「世界中の実在する監督たちがデータや『Football Manager』で見慣れた検索システムを使い、選手について調べ、比較することになるだろう」とコメントしている。
もちろん、このサービスの導入によりスカウティングスタッフが駆逐されることはない。しかし、スカウティング活動のプロセスが大きく変わってしまう可能性はある。
かつてであれば埋もれていたかもしれない宝の原石は、今後こうして発掘されていくのだろう。