2007年に完成した新ウェンブリー・スタジアムのシンボルといえば、あの巨大アーチである。

そのアーチに自らが愛するクラブのユニフォームを埋め込んでいたファンがいたらしい。『gazettelive』が伝えている。

なんでもこういう噂は以前からあったそうで、そんななか長き沈黙を破って告白をしたのはミドルズブラで生まれ育ったジョン・ノットさん。

「ボロ(ミドルズブラ)のユニフォームをウェンブリーのアーチに埋め込んだ」と話すジョンさんは御年72歳。現在は退職しているが、2004年当時にはウェンブリーの建設を手掛けた『Cleveland Bridge』社で鉄板工として働いていたそう。そして、あのアーチの最も高い部分の建築の責任者だったという。

「『Cleveland Bridge』で2年半ほど働いた。普段はダーリントンで勤務していたが、わが社がウェンブリーの仕事を得た際にアーチの中心となるセクションについて組み立てるためにミドルズブラにある施設を借りたんだ。建築する方法のなかで、溶接して密閉されるボックス型のセクションがいくつかあった」

「仲間のひとりがボロがウェンブリーでプレーするチャンスを得るまでには長い時間がかかるかもしれないと言ったことを私は思った。だから言ったんだ。“ともかく、ボロのカラーが新ウェンブリーにとって?初めてのものとなるだろう”」

「そして、中心部分を組み立てている時にボロの2つのユニフォームと2つのショーツ、3冊のFly Me To The Moon(月間のファン雑誌、通称fmttm)を内部に入れた。一緒に働いた仲間にこのセクションが溶接されたときに溶けるだろうと言った。だから、私たちはそれを消化用の布(fire blanket)で包んだ。他にこのことを知りえた唯一の人物はフタを溶接した溶接工だろう」

かつて地元クラブでもプレーしていたというジョンさんは若い頃からミドルズブラに熱狂していたそうで、1歳年下の妻、アンさんはこう話している。「彼はいわゆる本当のフットボールファンです。私たち(ミドルズブラ)がカーリングカップを勝ち取った時、彼は喜びのあまり目が腫れるほど泣きました」

そんな熱狂的ボロファンのジョンさんはこう締めくくったという。 「私が知る限り、アーチにボロのユニフォームを埋めたのは私ひとりだけだ。そこに行かない限り誰も見つけることはない。彼女にこのことを告げると、私のことを“Archie"と呼び始めたよ」


ある種ぶっ飛んだボロファンといえそうなジョンさんですが、これが事実なのか確かめようにも壊さない限りは確かめることもできないはずで、そういう意味でも伝説になりそうな・・・

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