今回のW杯から正式に導入される予定のツールといえば、バニシング・スプレーである。
Vanishing spray 'could see more free-kick goals'
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— BBC Sport (@BBCSport)
2014, 6月 11
バニシング・スプレーとは審判が使うスプレーのことで、主にセットプレーの際に、ボールや壁の位置を正確に指示するために用いられる。このスプレーは時間の経過とともに消える。特に南米のリーグでは一般的に使われてきたが、今回のW杯でも利用されることが明らかとなっている。
そんなバニシング・スプレーの導入がもたらすものは何だろうか?イングランドのトップレフェリーで、今大会の審判団にも名を連ねているハワード・ウェブが『BBC』にコメントしている。
ハワード・ウェブ
「ボールの周りにスプレーし、そこから9.15m離れたところにも目印となる線を引くんだ。
バニシング・スプレーの使用は、フリーキックの際に相手DFを下がらせることに役立つだろう。さらに、攻撃側のチームにより決定的なチャンスをもたらすだろう。
今回のW杯では、直接フリーキックの数が増えるかもしれないね」
記事によれば、2010年大会で決まった直接フリーキックの数は5本。これは全145得点のたった3.4%であり、「ジャブラニ」という特殊な空気抵抗を生むボールであったこともその原因とされていた。
また、スウェーデンのヨナス・エリクソン主審はバニシング・スプレーの使用に関して、万全の準備をしてきたと述べている。
ヨナス・エリクソン
「我々審判団はこのプロジェクトを本大会の2年前にあたる2012年9月からスタートしてきた。そう、ちょうど大陸予選が行われている頃だね。バニシング・スプレーは、レフェリーにとって最も良いW杯になるだろう」
今大会の開幕戦を西村雄一主審が務めることになり、W杯でバニシング・スプレーを使用した初めてのレフェリーになる。まもなく開幕するW杯ではさまざまなアイテムやシステムが導入される予定で、世界最大のスポーツイベントをより盛り上げてくれそうだ。