12月21日、2013年度クラブ・ワールドカップの3位決定戦、並びに決勝戦が開催され、大会はラジャ・カサブランカを下したバイエルン・ミュンヘンの優勝で幕を閉じた。
先んじて行われた3位決定戦では、南米王者のアトレチコ・ミネイロ(ブラジル)が、終了直前の劇的なゴールで広州恒大(中国)を破り、大会初勝利を挙げた。
キックオフ直後から試合は激しく動きを見せる。
わずか2分が過ぎたところで、マルコス・ホシャのクロスにジエゴ・タルデッリが合わせ、アトレチコ・ミネイロが先制点を決めた。
しかし、9分に広州恒大が同点に追いつく。そのマルコス・ホシャのミスからエウケソンがチャンスを得て、シュートがクロスバーに弾かれたところをガオ・リンがサポート、最後はムリキがゴールに押し込んだ。
さらに15分にはガオ・リンがルーカス・カンジドに引き倒されたことによってPKを獲得し、広州が逆転に成功。
だが試合はこれでは終わらない。前半ロスタイムにジョーがファン・ボウェンに倒されて得たFKを、ロナウジーニョがゴール右隅に直接決め、アトレチコ・ミネイロが試合を振り出しに戻した。
2-2で始まった後半は、アトレチコ・ミネイロのペースで進んでいくも、87分にシャオ・シュリに倒されたロナウジーニョが報復行為で退場となり、南米王者にとっては絶体絶命の状況となる。
しかし、これが逆に広州のラインを上げることに繋がり、アトレチコ・ミネイロにとってはいい方向に転がった。
ロスタイムに入ったところで右サイドに出てきたロングボールをジエゴ・タルデッリがダイレクトで裏にパス。飛び出したルアンがキーパーとの一対一を制し、決勝点を決めた。
夜に行われた決勝戦は、地元ラジャ・カサブランカのファンに満たされた会場でバイエルン・ミュンヘンが力を見せ、2-0で勝利を収めた。
序盤から圧倒的にボールを保持して押し込むバイエルン・ミュンヘンは、わずか7分でシャキリのコーナーキックから先制。マイナス方向に送られたボールをボアテンクが流し、ラインを上げきれなかったケルシが作ったギャップを突き、裏に残ったダンチがゴールに決めた。
さらに22分には左サイドを鮮やかな連携で突破。スルーパスから裏に飛び出したアラバがドリブルで仕掛け、切り返しで時間を作ってマイナスのパス。フリーで入ってきたチアゴ・アルカンタラがシュートを放ち、2点目を決めた。
後半は運動量が減少し、やや集中力が切れたようなミスも見られたものの、ラジャ・カサブランカの側がチャンスを生かせず、ノイアーが守るゴールを破ることが出来なかった。