10月24日、ヴァンガード紙は「ナイジェリア代表監督を務めているスティーヴン・ケシ氏は、サッカー協会から7か月に渡って給与を受け取っていないことを明らかにした」と報じた。
スティーヴン・ケシ監督は2011年にナイジェリア代表の指揮官に就任。自国人監督ということで期待はそれほど高くはなかったが、2013年のアフリカネイションズカップでは大会制覇を成し遂げ、コンフェデレーションズカップにも出場した。
さらに2014年ワールドカップ2次予選を勝ち抜き、最後の関門となる3次予選もファーストレグでエチオピアを退け、本大会出場まであと一歩という段階にまで進出している。
しかし、ケシ監督は常々自分に対しての評価が全くないとメディアを批判しており、実際に結果に値するほどの賞賛は受けていない。
そして今回、ケシ監督は協会から7か月の間給与を受け取っていないことを明かし、その額が3500万ナイラ(およそ2150万円)に及ぶことを発表した。
ヴァンガード
スティーヴン・ケシ ナイジェリア代表監督
「私には7~8か月の間給与が支払われていない。これまで経験したことのない最悪の状況だ。
2008年から務めたマリでは給料が払われないことはなかった。月末までには振り込まれていた。それはトーゴでも同じだったよ。
7か月もの間報酬が受け取れないということは、自分にとっては『評価されていない』と感じる。私はここで何をするにしても、自分の持ち出しでやらなければならないんだ。まず私は協会から敬意を受ける必要があると思う。
正直に言えば、お金の話について議論するのは好きじゃないんだ。
しかし、もし私がタダで働いてくれると思っている人間がいるのなら、膝を突き合わせて話し合わなければならないよ。もしその彼が、『君は無償で働いてくれる』と言うのなら、それはもう仕方ないがね。
私は家族を外国にともに連れて行くこともできない。7か月も給料が支払われず、しかも私が苦情を言うべきではないという人もいる。そうなれば、私は借金をするしかない。
我々はナイジェリアの民に幸福を与えられるよう、雨の日も日照りの日もその下で練習を続けているというのに」
なお、ナイジェリアサッカー協会会長のアミヌ・マイガリ氏は、既にケシ監督が借金をしていることを確認していたが、協会の資金繰りも苦しく助けることができなかったと主張している。
また、協会のメンバーや代表のスタッフの中の何名かは、ケシ監督を上回る1年以上の未払いを経験していると発表した。