フォーフォーツー・オーストラリアにコラムを寄稿している元オーストラリア代表MFのロビー・スレイター氏は「中東に行ったホルマンはワールドカップを諦めたんだ」と話した。

アジア枠の導入に従って、オーストラリアでは中東に行く選手が増加。ルーカス・ニール、サシャ・オグネノフスキ、マーク・ブレシアーノ、アレックス・ブロスク、ハリー・キューウェル、マシュー・スピラノヴィッチ、ニック・カールなどが一昨年から昨年にかけてカタール、UAEへ。

さらに今年は代表の中核であるブレット・ホルマンをはじめ、ビリー・セレスキーがアル・シャーブ(UAE)行きを決め、東アジア選手権に帯同した若手DFトレント・セインズバリーもUAE移籍の可能性が高いという。

かつてはフランスやイングランドで活躍し、引退してからはハリー・キューウェルとも衝突した辛口コメンテーターとして知られるスレイター氏は、この傾向に警笛を鳴らした。

フォーフォーツー

ロビー・スレイター

「彼らが中東に行くのはなぜか? 私に一言で言わせれば。それはお金が貰えるからさ。

中東に行く人間はみんないろいろな言い訳をするんだ。エージェントも選手もね。しかし、それはみんな、デタラメだ。

まあ、ビリー・セレスキーが給料日を待つために中東へ行くのは問題ない。彼はそもそも代表チームには呼ばれていない選手だからな。

しかし、今現在代表チームでプレーしている選手が中東に行くのは問題だ。あそこのリーグのレベルは、国際的な舞台でサッカーをする選手にとって、十分な強度があるとは思えないし、実際にそうだと分かっている」

(アル・ガラファのマーク・ブレシアーノについて)

「彼が衰えてきたことを考えれば、欧州サッカーのレベルは合っていないだろう。従って、より強度の低いリーグでプレーすれば、それを逃れることは出来る。

まあ、彼の場合は、それでもナショナルチームに呼ばれるだけの経験がある。問題は今ピークにある選手、あるいは若い選手が中東に行くことなんだ」

(アル・ナスルへ移籍したブレット・ホルマンについて)

「彼は諦めたのさ。ブレット・ホルマンは諦めた。誤解しないで欲しいのだが、私はホルマンのファンだ。しかし、彼は諦めたんだと思う。

ホルマンはイングランド・プレミアリーグで1年間プレーしたが、お金を選択して中東へ行った。

別に給料を妬んでいるわけではない。しかし、代表チームでプレーし、ワールドカップの準備をしているタイミングで。それが正しい動きだとは思えないんだ。

君も分かるだろう? キャリアを終えてそれを振り返り、成功者であったかどうかを確かめる時……持っている金を数えるようなことは、しないはずだ。

ホルマンは逃げたんだ。彼はオランダでは心地よく過ごせたが、イングランドで少し大変な時間を過ごした。だからそこを離れ、お金を得られる中東へ。私は、それを評価しないよ」

(Jリーグから中東へ移籍したアレックス・ブロスクやスピラノヴィッチについて)

「とんでもない話だね。下り坂だ。これは私の考えだけれど、ほとんどの人が同意してくれるんじゃないか。若手にとってはとても悪い選択だ。

私はコラムにも書いたが、中東でプレーしている選手はサッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)に呼ぶべきじゃない。

まあ、私は代表メンバーを選ぶ権利はないが、もし選べるとしたらだ。中東に行く? 立派なことだね。たくさんのお金を得られるだろう。しかし、代表チームにとっては良いことじゃない」

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