イタリア 4-3 日本

21’ 本田圭佑(PK)

33’ 香川真司

41’ ダニエレ・デ・ロッシ

50’ 内田篤人(OG)

52’ マリオ・バロテッリ(PK)

69’ 岡崎慎司

86’ ジュゼッペ・ジョヴィンコ

ブラジル戦での敗戦から中3日、イタリアとの第2節を戦った日本代表。準備期間がほぼない中での強豪との連戦とあって苦しい状況であったが、湿度が高く蒸し暑い気候にも助けられたかイタリアを相手に健闘を見せた。しかし勝負としては4つの失点を喫し、惜しくも勝ち点の獲得を逃した。

イタリアは最初は上記の形でスタートしたものの、序盤に日本に押されてしまったことからデ・ロッシをボランチに落としてすぐに4-2-3-1へと変更。ジャッケリーニとアクイラーニを走り回らせることを避け、ピルロの守備をデ・ロッシが近いところからサポート、中を先に固めた。

しかし日本にとっては、これがやりにくい状況を作られたというわけでもなかった。ピルロの周りを強く意識しているイタリアは遠藤と長谷部に対して強烈なプレスはかけて来ず、ボールを回すことができる。またブラジル戦とは違い、序盤から運動量を消費して積極的なプレスをかけたことから、押し込む場面が増え、遠藤と長谷部の自由はより生かされた。

21分にはデ・シーリョの弱いバックパスを岡崎が狙い、ブッフォンと接触してPKを獲得。これを本田が決め、イタリアを相手に先制点を奪ういい立ち上がりとなる。さらに33分にもショートコーナーの流れから今野がセカンドボールを拾って浮かせ、それを処理し損ねたキエッリーニのミスを見逃さず、香川がボレーを決めて2点目。リードを広げることにも成功した。

だがその後、序盤から飛ばした日本がややプレスを落とし、そしてジョヴィンコをトップ下に投入して攻撃の活性化を図ったイタリアとの間でパワーバランスが変化。前半終盤から後半の頭にかけては、かなり厳しい展開が待っていた。

41分にコーナーキックからデ・ロッシのヘディングを許して失点すると、さらに後半開始からまもなく吉田が判断ミスからジャッケリーニにボールを奪われ、クロスを内田がクリアしきれずにオウンゴール。またその直後にジョヴィンコのシュートをブロックした長谷部がハンドを取られ、PKで3失点目。あっという間に逆転を許してしまった。

これで完全に引いて守りに入ったイタリア。長友の飛び出しに対してはアバーテをマッジョに変えて対処し、日本にボールを持たせながら少人数でのカウンターを狙い、堅い試合に持ち込む。

日本はその中でボールを保持して攻め込み、何とか追加点を狙ってゴールに近づく。69分には遠藤のフリーキックから岡崎のヘッドが決まり同点に追いつき、その勢いのまま攻撃を続けていった。逆転できると思えるようなチャンスも多く、イタリアの守備も安定して守れているという状態でもなかった。

しかし不運にもゴールを奪うことができず、さらに86分には今野のクリアを拾ったデ・ロッシからのスルーパスで途中出場のマルキージオに裏を破られ、そしてジョヴィンコにクロスを押し込まれて失点。

勝てる可能性を感じられる内容だっただけに、最終的に敗北するという結果になおさら悔しさが募る試合となった。また、一見やられているように見えても、ここぞと言うときにチャンスを逃さないイタリアのしたたかさも味わうことになった。

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