5月29日、UAEプロリーグ委員会は「来季からUAEプロリーグの呼称を『アラブ・ガルフ・リーグ』に変更する」と発表した。
なお今季までリーグの冠スポンサーを務めていたエティサラット(エミレーツ・テレコミュニケーションズ・コーポレーション、UAEの通信会社)とは現在契約延長の交渉中であり、それが成功すれば『エティサラット・アラブ・ガルフ・リーグ』となる見込み。
しかしこれに対して、INAは「UAEリーグの新名称にイランサッカー協会が強く抗議している」と報じた。
この対立はペルシャ湾の呼称問題に端を発している。
UAEなどが位置するアラビア半島とイランの間に存在する海域は、国際的には「ペルシャ湾(Persian Gulf)」と名付けられている(なのでイランリーグの正式な名称はペルシアン・ガルフ・カップ)。
しかし、対してアラビア半島の諸国はこの海域を「アラビア湾」と呼称しており、国際的にもこう呼ばれるべきだという主張を行っている。そのため、イランとの間には根強い対立が存在している状態にある。
イランサッカー協会の法務委員会のトップを務めているフシャン・ナシルザデー氏は、AFC、並びにFIFAに正式な抗議文書を送ることを明らかにした。
INA
フシャン・ナシルザデー イラン協会法務委員会会長
「イランサッカー協会は、UAEが偽の名前を使用することに反対する。2日以内にFIFAの倫理委員会に抗議の書簡を送付する予定だ。UAEの振る舞いは卑劣な政治的行動であり、人種差別主義であるとみなすべきだ」