5月2日、マレーシア・クアラルンプールのアジアサッカー連盟(AFC)本部で臨時総会および会長選挙が行われた。その結果、シャイフ・サルマン・ビン・イブラヒム・アル・ハリファ氏が46票中33票を獲得し、新たなAFC会長に就任することが決定した。
シャイフ・サルマン・ビン・イブラヒム・アル・ハリファ氏はバーレーンサッカー協会の前会長として知られる人物で、バーレーン王室の一員。かつては国内の名門アル・リファのユースでプレーしていた元選手でもある。
新会長は記者会見でこのように抱負を述べた。
AFC
シャイフ・サルマン
「問題の解決は我々が挑戦すべきことであり、それ以上に義務である。しかし、より大切なのは、将来の目標に向けて前向きに歩いていくことだ。我々は団結することが必要だ。ともに連れ合って目標に向かい、それを達成する。
2015年までには特に多くのものを得ることができるだろう。2年という時間の中では、実現できる事が沢山ある。改革を期待する。私の目標のいくつかはすでに達成された。しかし、まだ道半ばになっているものもある。これまで会長代理を務めてきたチャン・ジロン氏の仕事については感謝している。
他の組織にみられるような改革を実行するためには、我々が団結しなければならない。過去を見るのではなく、将来を見ようとしなければいけない。
サッカー界を蝕んでいる八百長問題には注意深く挑戦していかなければいけない。試合結果の操作や腐敗の慣習に対しては、我々は一切容認することはない。この現象と戦うためにはいかなる手段も厭わない、その必要がある。
この問題の解決に当たっては、サッカー界のみならず、治安当局や政府からの支援も必要だ。アジアでこの問題に取り込むためのメカニズムを作っていかなければならない。
この投票結果に対しては、まず謙虚になりたい。皆の支援に感謝している。我々はチームとして働く。一つの目標に向かって働く。AFCのファミリーが団結し、アジアのサッカーの発展に最善を尽くせることを願っている」
バーレーンといえば、2011年の民主化運動で選手やサッカー関係者が多く逮捕され、拷問を受けたといわれる事件が知られている。かつて日本の前に何度も立ちはだかったFWアラー・フバイル、彼の弟ムハンマド・フバイルも、反政府活動を支援したとして実刑判決を受けている。
そのため人権団体はそれを指揮していた人物の一人として彼を批判しているが、シャイフ・サルマン氏はそれに対して「証拠がない」と反論した。
ガルフニュース
シャイフ・サルマン
「それに対しての返答は一つだ。君はそう主張するが、証拠がどこにあるというのだ。政府について話すのは我々のビジネスとは何の関係もない。我々はサッカー人なのだ。バーレーンサッカー協会がFIFAの規定、あるいはAFCの規定を破ったという証拠があるのなら、それを出してみるがいい。
私は常にネガティブ・キャンペーンに反対してきた。多くのメディアがそういうことを言ってきた。そして、私が選挙で選ばれたことも事実だ」