見事プレミアリーグ王座の奪還を果たしたマンチェスター・ユナイテッド。指揮官のサー・アレックス・ファーガソンは飽くことなき向上心で今夏も意欲的な補強に動くと見られている。

昨年の夏はオランダ代表ロビン・ファン・ペルシーや日本代表香川真司を加えた赤い悪魔。プレミアリーグは例年よりも早く優勝を決めたが、チャンピオンズリーグでは早々に敗退するなど、「最高のシーズン」ではなかったとクラブ首脳陣は感じているようだ。補強ターゲットとしては新しいストライカーと新しいMFの獲得が課題であり、これまでに報じられてきた面々がターゲットである事は変わりない。

新しいストライカーとしてファーガソンが最も獲得を熱望しているのはドルトムントのポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキ。昨夏の欧州選手権の前から移籍の噂が盛んに報じられたレヴァンドフスキだが、チャンピオンズリーグ準決勝のレアル・マドリー戦で見せた珠玉のパフォーマンスは一気にファーガソン監督の心を掴み切った。バイエルンも獲得に興味があると言われているが、ポーランド代表を強く必要としているのはユナイテッドの方だろう。

4-2-3-1や4-4-2を得意とするユナイテッドにはウェイン・ルーニーとロビン・ファン・ペルシーという世界最高クラスのアタッカーがいるが、レヴァンドフスキ獲得に動く理由としては、エースのウェイン・ルーニーに移籍の噂が根強く出回っていることが挙げられる。イングランド代表のエースを放出する事は考えづらいが、もしもの事が発生した場合に、前線の大物がファン・ペルシー1人になる事を避けたいとファーガソンは考えているのは間違いない。また、ルーニーが残留した場合でも2トップの選択肢としてレヴァンドフスキを受け入れたいと考えているはずだ。もちろん香川とのドルトムント時代のコンビネーションも獲得へ動く要因の一つである。なお、ルーニーや香川は複数のポジションでプレーできるため、システムに応じて使い分けたいと考えていることは言うまでもないだろう。レヴァンドフスキが加入する場合、ハビエル・エルナンデスやウェルベックの出番は少なくなってしまうかもしれない。特にエルナンデスは移籍もじさないのではないかと見られている。

中盤はポール・スコールズの引退が間近に迫っていると見られている。今度こそチームから退くのではないかと噂されており、後継者の確保は急務だ。ナニとアンデルソンも放出される見込みである事をふまえると、1月に獲得を決めているウィルフリード・ザハの獲得のみでは心もとない。ファーガソンとしてはポルトのハメス・ロドリゲスを狙っていると言われており、トッテナムのガレス・ベイルについてはトッテナムがチャンピオンズリーグを逃した場合に動くのではないかと見られている。しかしベイルにはレアル・マドリーが接近しており、獲得は容易ではない。

リーグは制覇したが課題山積と言えるのは現在のユナイテッドだ。うまくオーバーホールしつつチームを改革しなければ、常勝軍団をキープするのは難しい。世界的な知名度と豊富な資金力で今夏も大きな補強に動く事は間違いないだろう。

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