2012-13シーズンも佳境に突入。ここから二カ月の間にほとんどのリーグで今季の覇者が誕生し、欧州王者も決定する。そんな中、イギリスの人気Webサイト『caughtoffside』は一足お先に「2012-13シーズンのベストイレブン」を選出。シーズンを通して特筆に値するパフォーマンスを披露してきた11人を寸評付きで紹介しよう。
GK:ティボー・クルトワ(アトレティコ・マドリー)
ベルギーの大器は、レンタル先の加入したアトレティコ・マドリーで怪物級の活躍を見せている。今季のリーガにおいて最少失点を記録するアトレティコ・マドリーの守備陣を最後方で支え、その評価は高まるばかりだ。
CB:チアゴ・シウヴァ(PSG)
世界最高クラスのセンターバックはPSGでも守備の要として君臨している。大型補強の目玉としてミランから招かれると、期待通りの堅牢を披露。アレックス、ママドゥ・サコとパートナーを変更しても安定した実力を発揮する点もさすがの一言だ。
CB:ジョルジョ・キエッリーニ(ユヴェントス)
今季のユヴェントスはセリエAにおいて30試合で19失点という、鉄壁の守備組織を見せているが、彼の存在はなくして成り立たなかっただろう。若かりし頃は荒っぽさも目立ったが、ベテランの域に入るにつれて落ち着きも出てきた。今や欧州最高峰のセンターバックと評しても差し支えないだろう。
RB:フィリップ・ラーム(バイエルン)
少し前までは「左サイドバックの選手」というイメージが強かったが、代表、クラブ共にメインポジションを右サイドに移し、更なる飛躍を見せた。ボールホルダー時には攻撃の起点として働き、守備には抜群のディフェンス力を見せるサイドバックは世界広しと言えどもそうそういない。
LB:レイトン・ベインズ(エヴァートン)
ネームバリューは劣るかもしれないが、活躍度や貢献度を見れば、ベストイレブン入りも当然の結果だろう。高精度の左足を武器に数多の決定機を演出するだけではなく、自らもゴールを記録し、今季のプレミアリーグでは5得点を計上中。
CM:バスティアン・シュヴァインシュタイガー(バイエルン)
ユップ・ハインケス率いるバイエルンの“コマンダー”。パフォーマンスの波を感じさせない安定したプレーを継続し、攻守両面でチームを統べる能力は世界屈指。彼の離脱時にチームの機能性が失われるのは偶然ではない。
RM:ギャレス・ベイル(トッテナム)
数年前では「成長著しい未来のクラック候補」だが、今や誰もが認める世界的名手となった。圧倒的なフィジカルをベースにしたパワフルなプレースタイルは左サイドを蹂躙するには十分すぎるレベル。得点力も年を追うごとに向上している。
LM:アンドレス・イニエスタ(バルセロナ)
一つのプレーで試合の趨勢を揺るがす天才的ミッドフィルダーは今季も健在だ。世界中からテクニシャンが集まるスペインのリーグにおいて、トップのアシスト数(13)を記録しているが、彼がチームにもたらすものは数字以上だ。
RF:ルイス・スアレス(リヴァプール)
「ダイバー」と揶揄されるなど、負の印象を与えてしまうことも少なくないが、その実力に疑いの余地はなし。トップ6にすら入れないチームに身を置きながらも、プレミアリーグで22得点をマークし、堂々とトップスコアラーを行く現象は良い意味で“異常”だ。
LF:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
例年のように繰り広げてきたリオネル・メッシとの異次元な得点王争いは圧倒的な差をつけられてしまったが、その力に陰りはなし。世界中を驚かした「悲しみ発言」など、まだまだピッチ外で紙面を賑わすことも少なくないが、円熟味を帯びてくるこれからにも注目だ。
CF:リオネル・メッシ(バルセロナ)
サッカー界のアイコンは止まることを知らない。数々のレコードを持つ“フェノーメノ”は、今季も「年間最多得点記録」、「史上最速リーグ200得点」、「19試合連続得点」、「1シーズンで1部の全チームから得点」など、規格外の記録を樹立。その勢いはどこまで続くのだろうか。