今季プレミアリーグでは500名を超える「新加入組」が誕生したが、英人気Webサイト『caughtoffside』はその中から特筆に値する活躍を見せている11人を選出。加入初年度は思えぬ働きを披露しているのはこの男たちだ。
GK:ウーゴ・ロリス(リヨン→トッテナム)-移籍金850万ポンド
入団当初は「ブラッド・フリーデルの控え」という立場であったが、出場機会を掴むと、41歳のアメリカ人守護神からレギュラーポジションを奪取。リヨン時代には欧州最高峰の舞台でも注目を集めた実力者はその評価に違わぬパフォーマンスを披露している。
CB:ヤン・ヴェルトンゲン(アヤックス→トッテナム)-移籍金非公開
欧州各国の列強が関心を抱いたベルギー代表DFの選択肢は正解であった。「昔からの意中のクラブであった」トッテナムに加入すると、すぐさまDFリーダーの役を担い、守備面だけではなく攻撃面でも貢献。いかにもベルギー産らしいモダンなセンターバックは日に日に評価を高めている。
CB:チコ・フローレス(ジェノア→スウォンジー)-移籍金200万ポンド
バーゲン価格でやってきたスペイン人DFはその移籍金以上の存在感を放っている。スティーヴン・コーカーがトッテナムに戻ったために弱体化が予想されていたスワンズのDFラインを再構築。もう一人のCBアシュリー・ウィリアムズとも抜群のコンビネーションを見せている。
RB:ネイザン・クライン(C・パレス→サウサンプトン)-移籍金なし
今季のプレミアリーグにおいて「サプライズ」の一つとなったケース。セインツの攻撃的なフットボールを右サイドから支え、攻守両面で存在感を発揮。左サイドバックでの起用にも応えるなど、ユーティリティー性も備え、イングランド代表入りも期待されている。
LB:ナチョ・モンレアル(マラガ→アーセナル)-移籍金850万ポンド
今冬の移籍市場においてスペイン代表DFはすぐさまイングランドのスタイルにフィット。アーセナルの穴であった左サイドバックを見事に埋め、ヴェンゲルも「ナチョは、アーセナルのテストに合格したと言える」と賛辞を送っている。
CM:ムサ・デンベレ(フラム→トッテナム)-移籍金1600万ポンド
「レアル・マドリーへ売却されたルカ・モドリッチの穴を誰が埋めるか」が、トッテナムが今夏に抱えていた難題であったが、その不安を解消したのは意外な男であった。まだまだ不慣れなポジションにも関わらず、出色のパフォーマンスを継続。今やプレミアリーグ最高峰のセントラルミッドフィルダーに。
SM:サンティ・カソルラ(マラガ→アーセナル)-移籍金1700万ポンド
ロビン・ファン・ペルシーへの郷愁を緩和してくれたのがスペインからやってきたファンタジスタであった。慣れないリーグでのプレーにも関わらず、瞬く間に環境に適応すると、秘伝の“魔法”を連発。今やチームの中核として前線を引っ張る。
SM:エデン・アザール(リール→チェルシー)-移籍金3300万ポンド
破格の移籍金で迎えられたベルギー産クラックの実力は本物だった。フランスリーグで“無双状態”にあったとは言え、その可能性を疑問視する声はあったが、ブルーズの一員になると、そのネガティブな風潮をすぐさま一蹴。近い将来、メガクラックへの仲間入りも確実か。
AM:ミチュ(ラージョ→スウォンジー)-移籍金200万ポンド
わずか数カ月でその知名度を大きく飛躍させた昇り竜。スペインからイングランドに参戦してきた当初は「新加入組の一人」に過ぎなかったが、蓋を開けてみれば、移籍金200万ポンドが冗談に思えるほどの独擅場。トップクラブからの食指も活発に。
FW:クリスティアン・ベンテケ(ヘンク→アストン・ヴィラ)-移籍金750万ポンド
10代の頃からその圧倒的な身体能力の高さで好評価を受けていた逸材がイングランドで爆発した。ベルギー時代には不安定さがあったが、アストン・ヴィラではコンスタントにゴールを刻み、ここまで13得点を計上。シーズン終了後のステップアップも噂されている。
FW:ロビン・ファン・ペルシー(アーセナル→マンチェスター・U)-移籍金2500万ポンド
周囲から大きな注目を集める中で、期待通りの働きを見せることは極めて難しいことだが、“RVP”にとっては朝飯前であった。レッドデヴィルズの最前線をシーズン序盤から引っ張り、気付いてみれば26試合で19得点。ゴール生産力に陰りはなし。