ポテンシャルは十分

2014年W杯・ブラジル大会が来年に迫り、各マスメディアは同大会での活躍が期待されるタレントたちの特集などを組み始めているが、アメリカの人気Webサイト『bleacher report』もその流れに乗り、「5 Potential Breakthrough Stars of World Cup 2014」と題し、爆発力を秘めた5人を紹介。Qoly独自の寸評を交え、今から1年後が楽しみな顔ぶれを追ってみよう。


ブルーノ・マルティンス・インディ (フェイエノールト所属)

スピード、高さ、巧さを兼ね備えるハイブリット型ディフェンダー。 カーボベルデの血を引きポルトガルで生まれ、生後3ヶ月の時にオランダへ移住。その後は、“オランダ人”として、U-17、19代表に選出され、2009年のU-17ワールドカップにも参加した。A代表では、昨年8月に行われたベルギー戦で初キャップを飾り、同試合では2得点を記録。7試合で2得点とDFとは思えぬ得点率を残している。2010年W杯におけるオランイェは「センターバックが一つの穴」として考えられていたこともあり、ジョン・ハイティンハ、ヨリス・マタイセンに取って代わる存在になることが期待されている。

アンジェロ・エンリケス (ウィガン所属)

ウニベルシダ・チリが輩出した、“小さな赤い悪魔(El Diablito rojo)”。裏へ抜け出すプレーを得意としているが、足元の技術がしっかりしていることからMFでの起用にも十分応えられる。アレックス・ファーガソン監督は早くから目をつけていた逸材であり、昨年夏にマンチェスター・ユナイテッド入りを果した(その後、ウィガンへレンタル)。各ユース代表で実績を重ね、昨年年11月に行われたセルビアとの親善試合でチリ代表デビューを果たすと、その試合で初ゴールもマーク。チリに数少ない生粋の点取り屋として各方面で期待を集めている。

マテオ・コヴァチッチ (インテル所属)

欧州を代表するタレント養成所であるディナモ・ザグレブ産のビッグタレント。今冬に推定移籍金1100万ユーロでインテルに加入した際には大きな驚きをもって迎えられたが、攻撃的ミッドフィルダ―に必要な能力を万遍なく備えるだけではなく、ユーティリティー性、フットボールIQの高さも魅力で、その獲得を評価する声は少なくない。まだクロアチアA代表には参加しておらず、その目標を達成するためにはセリエAで注目を集めるレベルに達する必要がありそうだが、その可能性は決して低くないだろう。

ベルナルジ (アトレチコMG所属)

現在のセレソンには、ネイマール、ロナウジーニョ、オスカル、ウェリントン・ネンなど、1.5列目を彩る才能たちがひしめいているが、その牙城を揺るがす候補の一人として楽しみなのがベルナルジだ。ブラジル人らしく、シャペウで有名なテクニシャンで、フェイントバリエーション、キープ力、突破力など、ドリブル技術に関してはブラジルでもトップクラス。まだ20歳と若く、今後はフィジカル面が課題になりそうだが、 その問題を克服すれば大会メンバー入りは十分にあり得るだろう。

アンジェロ・オグボンナ (トリノ所属)

トリノ下部組織で育成されたナイジェリア系イタリア人。 強靭なフィジカルや走力など身体能力を武器に相手の攻撃を防ぎ、加えてデビュー当時はサイドハーフでもプレーしていたようにボールスキルにも長ける。センターバックを主戦場とするようになった現在もその特徴はストロングポイントとなっており、攻撃の起点としても信頼できる点は頼もしい。EURO2012においては、セリエB所属選手ながら、サルヴァトーレ・ボッケッティ、アンドレア・ラノッキアとの“枠争い”に勝利して23人入りを果たしたが、2014W杯ではビッグクラブ所属の選手として堂々とメンバー入りを果たすか。


彼ら5人は既にそれなりに名を挙げている逸材であり、その評価通り活躍する可能性は高そうだが、一瞬にして評判を落とす可能性は否定できず、いずれにせよここから1年間が勝負。特に今季終了後の彼らの身の振り方は大きな鍵となりそうだ。

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