今回のコラムはだいぶ“ガチ"な気持ちで執筆させていただきます。どれくらい“ガチ"かというと、年内活動停止を宣言した歌手が年明けたら、違う名義で活動する向上心くらい“ガチ"です。

とまあびっくりするくらいつまらない冗談から始めさせていただきました。前回のグスタヴォさんの記事が箸休め(何の?)くらいのコラムとすれば今回はランチくらいの感じです。なぜランチに仕上げなければならないのかというと今回の題材が厄介な人気者だからなのです。

さて、みなさんグアルディオラ監督ってご存知でしょうか?

彼が率いたバルセロナのフットボールは多くの人が「美しい」と感嘆の声をあげ、バルサファンならずとも多くのフットボールファンを魅了しました。要するに新たに誕生する“ペップ・バイエルン"について下手なことを書くと多くの識者からバッシングを浴びる危険性があるということです。 ここで先に断っておくと、私はペップについての知識は豊富とは言えませんが、現在のバイエルンについては一応専門としているのでそのあたりについてはご理解いただいて読んでもらいたいです。

そもそも現段階で既に完成されたチームにグアルディオラが手を入れることは容易ではないことをはじめに言っておきます。現在のバイエルンはファン・ハールが残したあまりに大きな遺産をハインケスが「ああでもない、こうでもない」と言いながらかはわかりませんが上手いこと組み立てて、一つの完成に辿り着いたチームであることは確かです。チームとしての完成度の高さを言えばバルセロナに勝るとも劣りません。

ある人は言うかもしれません。「バルセロナもバイエルンも同じようなコンセプトのもとプレーしているのでペップもやりやすいはずだ」と。しかし、これは若干の語弊があります。バルセロナの場合、ポゼッションでひたすら押し込み相手が厚い守備網を作ってもパスで崩そうとします。(まあそこにメッシという個の力があるので特別なのですが) 一方、バイエルンがポゼッションする意味合いはバルセロナのそれとは少々異なります。バイエルンは前に進む一つの手段としてパスをつなぎ続けるのであって得点する方法は個の力であったり、少人数のコンビネーションであることがままあります。またリーグ戦の場合は最初から相手がカウンターの体勢をとり、正面からぶつかることを避けることもポゼッションする一つの要因かもしれません。

要するにグアルディオラがバルセロナのやっているサッカーを持ち込むことは不可能に近いということです。こんなことは誰でもわかるような話ですが、改革をさせたら右に出る者はいないグアルディオラのことです、何かすごい案を持ってミュンヘンにやってきてくれるはずです。

と素人はグアルディオラが何をするのか想像もつかないのでここからは選手がどう扱われるか予想していきたいと思います。

ここでは

A. 優遇される
B. 冷遇される
C. どちらとも言い難い
D. 影響力を持ち、扱いづらい

という4つのパターンで選手を見ましょう。

A. クロース、ミュラー、J・マルティネス、アラバ、バートシュトゥーバー、ノイアー
B. M・ゴメス、ロッベン、ティモシュチュク、ボアテング、ファン・ブイテン
C. マンジュキッチ、ピサロ、グスタヴォ、ダンチ
D. シュヴァインシュタイガー、リベリ、ラーム

となります。

まずAから見てみるとバルセロナへの移籍の噂があったか、またはバルセロナに所属していても問題なくプレーできそうな面々が並びます。早い話足元が巧い選手たちですね。

Bは逆に足元が下手なタイプ、というわけではなくどこか一芸に秀でた選手たちが並んでおります。それはグアルディオラがチームという一つの形を作るときに「はまりづらい選手たち」と言い換えることができるかもしれません。ゴメスやロッベンのように一つの場所やパターンに留まる選手は新監督の構想から外れやすいことが過去に作られたチームから予想できます。

Cは文字通り予想できない選手たちです。ピサロを除くと現在のバイエルンの主力選手たちなのでこのへんの扱い方がペップ・バイエルンの行く末を占うことは言うに及びません。

Dは今やチームの顔となった選手たちです。いくら改革者グアルディオラであろうともこの選手たちをベンチに座らせようものなら外野が黙っていないということです。注目されているリベリの扱われ方ですが、前述のロッベンよりか選手としての幅が広いのでチームに上手く組み込まれるであろうというのが筆者の予想です。とかいって「ロッベリー」もろとも夏に放出されたらこんなにバイエルンについて語っている面目丸つぶれなのですが(笑)

現在、バイエルンの周りでは「ペップ効果でスター選手を何十億、何百億で獲得を画策」など明らかな飛ばし記事も出回っています。そしてペップが監督なのだからこうあるべきとかのたまうブロガーも多い今日この頃です。そこでバイエルンファンである私が予想フォーメーションなども載せず、おおよそ大胆とは言えない予想をしたのがこの記事です。しかし間違いとかまったくの空想物語を書いているつもりはありません。現地から生の情報が届きづらい極東の島国で、この記事で少しでもなるほどとか思っていただけたら幸いです。

そして、こんな長く書けるビッグニュースを提供してくれたバイエルンとグアルディオラには感謝です。 おそらく就任が近づくにつれて現実味を帯びたニュースも今よりは増えてくるはずです。そのときに再びこのテイストでフォーメーションを予想できたらなと思います。

ではその日まで!Auf Wiedersehen!

※選手表記、チーム表記はQoly.jpのデータベースに準拠しています。

筆者名 平松 凌
プロフィール トッテナム、アーセナル、ユヴェントス、バレンシア、名古屋グランパスなど、好みのチームは数あるが、愛するチームはバイエルン。
ツイッター @bayernista25
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