2012年12月8日(土) - リザル・メモリアル・スタジアム(マニラ)
Philippines
0
0-0
0-0
0
Singapore
得点者

グループリーグ終了から一週間、スズキカップが再開。ホーム&アウェイで行われる決勝トーナメントの一回戦第一試合は、0-0のスコアレスドローという結果に終わった。

キックオフ直後から試合を優位に進めたのは、アウェイで戦ったシンガポールである。本来は点取り屋であるジュリッチを左サイドに配置し、デ・ムルガのオーバーラップを抑える。中盤は高い位置からプレッシャーをかけてボールを奪いに向かう。それに合わせて最終ラインは高い位置を保ち、ポストとなるアンヘル・ギラドをファウル覚悟で潰すことで、フィリピンの前線の連携を断った。

これによってセカンドボールを支配して攻撃的な試合を実現したシンガポール。しかし、一方で決定力を欠いた。多くのチャンスはあったもののシュートは枠を捉えず、得点だけが奪えないままに時間が過ぎていった。

そして後半の半ばから終盤にかけては、飛ばした事によるツケを支払うことになり運動量が低下。攻撃に人数が掛からず、中盤のプレスも甘くなり、優勢を保てなくなっていった。

フィリピンにとっては、結果的にかもしれないが最後の20分に賭ける試合となった。序盤は後ろで繋ぐとプレッシャーに負けてミスをし、かといって前線に送るとアンヘル・ギラドが潰されてトライアングルを作れず、良い形でボールを運ぶことが出来なかった。

後半はアンヘル・ギラド、フィリップ・ヤングハズバンドが中央に拘らずサイドに顔を出し、攻めをワイドにすることで前に収め、そこからオーバーラップを絡めて押し上がる時間帯を作るという狙いでリスクをかけた。そのために攻撃は改善されたが、後方が薄くなりピンチが増加。

終盤になって相手の運動量が減少した事により、反撃を仕掛けられるようになったものの、フィリピンもこのチャンスの時間帯を生かせずに終わった。

(筆:Qoly編集部 K)

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