Thailand
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2
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2-0
0-1 |
1
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Philippines
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ジャカパン・ポーンサイ アヌチャ・キットポンスリ |
39' 41' |
得点者
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77' |
ムルデルス |
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1日目第2試合は開催国の一角、タイが登場。近年著しい成長を遂げているフィリピンを相手に2-1と勝利を収め、初戦を良い形で終えた。
フィリピンは開催国が相手と考えてか、守備的な戦術を構築していた。2枚のボランチとセンターバックでダッサコーンの周囲を固め、高いパスセンスを持つ彼を潰すことでペースを掴み、カウンターを仕掛けようとしていたと思われる。
しかしその目論見を、タイは破った。最初はマークを嫌がってダッサコーンが下がってしまう場面が多く見られたが、そのうちトップ下に留まり、少ないタッチで裁くことによって、決定的なスルーパスは送れないものの、リズムを作った。ダッサコーンの回りを固めているということは、彼に0.5秒でもボールが入れば、外が空くということ。それを利用してウイングを生かした。
押し込むことに成功したタイは、前半終盤に立て続けに得点を奪う。39分にはコーナーキックの流れから先制。セカンドボールを拾って再攻撃し、キッカーを務めたティーラトンが右サイドに残ってクロスに持ち込む。フリーで中央に詰めていたジャカパンが合わせ、ネットを揺らす。
さらにそれからわずか2分後、混乱するフィリピンの守りを利用して中央を突破。ボールを貰ったダッサコーンが前を向く事に成功し、縦パスを受けたティーラシルがダイレクトで左に流す。反応したアヌチャが飛び出し、ドリブルでキーパーをもかわして追加点を決めた。
2点を失ったフィリピンは後半に大きく動く。接触で頭を切っていたエースストライカー、フィリップ・ヤングハズバンドをベンチに下げ、トップ下にアンジェレスを投入。ムルデルスを一枚前に上げて4-1-4-1とし、ダッサコーンに関してはとにかく激しく行くことでカバーする攻撃的な形となった。
システムに頼って崩壊した前半と比べ、守備に関しては向上した。何人もいるのに誰も詰められないよりも、多くの人はいないが当たる選手がいる方がまだマシである。もちろんタイが守りの意識をより高めたことも関係しているが、ピンチは目に見えて減少した。
しかし反面、肝心の攻撃力に関してはむしろ低下した。前半のうちに負傷したカリンドンに変わって入ったクリスティエインズはまともに活躍できず、左サイドは停滞。ワントップになったためアンヘル・ギラドのフィジカルの強さを生かすサポートが乏しく、ゴールに向かう力は前半より減少した。
77分には、スローインからタイの守備が混乱した隙を見逃さずに右サイドの裏に飛び出した途中出場のライヒェルトがクロスを入れ、それをムルデルスがゴールに決めて1点差に追いつくも、チャンスと言えばこれくらい。追いつける可能性は感じられなかった。
(筆:Qoly編集部 K)
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