スイス・スーパーリーグ 第11節、グラスホッパー対ザンクト・ガレン戦でのワンシーン。1点を追うザンクト・ガレンは後半28分、ペナルティキックのチャンスを迎えるも・・・。
キッカーとしてスポット近くにいたのは10番エセキエル・スカリオーネだったが、実際に蹴ったのはエリア外から走り込んできた9番のパ・モドゥ・ヤグネ。
カメラマンも思わず不意を突かれたガンビア人MFのキックだったが、あえなく相手GKロマン・ビュルキにストップされ、絶好機を逸したザンクト・ガレンは結局0-1で敗戦。リーグ首位を争うチーム同士の対決はグラスホッパーに軍配が上がった。
今回のPKがトリックプレーなのか、はたまた横取りなのか気になるところだが、『Blick』によるとどうやら前者のようだ。それによれば、同僚MFステファヌ・ナテルは「2人は試合前に合意していた。それが間違いだった」、GKダニエル・ロパルも「僕もおどろいた!」と話したそう。
一方、見事にPKを阻止したグラスホッパーGKビュルキは「ビデオでの分析ではスカリオーネはいつも右側に蹴っていた。レフリーが笛を吹くと、スカリオーネはラインの後ろに下がっていった。それで、あれ?なんか変だな・・・って思ったんだ。その時、視線の端からパ・モドゥが走ってくるのが見えた。僕は反射的に右側に動いていた。運よく彼はそこに蹴ってくれた」と語っている。
ただ、今回のPKはルール的にはアウトのはず。2010年のJ1、サンフレッチェ対エスパルス戦でも同様のシーンがあったが、『ペナルティーキックを行う競技者は、特定されなければならない』との規定があり、本来なら相手ボールのフリーキックでプレー再開となる。
元レフリーで現在はスイス審判協会?の責任者だというカルロ・ベルトリーニ氏も「こんなケースは見たことがない。主審は選手に警告し、グラスホッパーにFKを与えるべきだった」と述べている。
上記プレーは広島の得点として認められた判定は誤りと後に発表されている
(筆:Qoly編集部 I)