モレイレンセ、04/05シーズン以来の1部昇格

5月13日、ポルトガルの2部に当たるリーガ・オランジーナの今季最終節が行われた。

勝ち点51で2位に付けていたモレイレンセは、ホームでコヴィリャンに痛い引き分けを喫した。23分にフォファナに先制点を許し、その後すぐにブルーノ・モレイラのゴールで追いついたが、勝ち越すことが出来なかった。

しかし、同時刻に行われていた他会場では、勝ち点50で3位に付けていたアヴェスがトロフェンセに大苦戦していた。ブラジル人CBアデルラン・サントスのゴールで先行されると、そのまま沈黙。結局、「勝てば逆転」という状況の試合を1-0でアヴェスは落としてしまっていた。

この結果、辛うじて2位の座を守ったモレイレンセが、先週のエストリル・プライアに続いて来季リーガ・ゾン・サグレスで戦う権利を獲得した。

モレイレンセは今季リーガ・オランジーナで最多となる47ゴールをあげたチーム。その分失点も32と多く、エストリルの20と比べれば雲泥の差である。

だが、意外にも彼らには特別なストライカーがいたわけではない。チームのトップスコアラーはFWブルーノ・モレイラと、ウイングやセンターハーフをこなす便利なMFファビオ・エスピーニョの9ゴールで、2桁取った選手は存在しない。

強みはカウンターとサイドアタックの2枚看板、ポルトガルには珍しい「ゴール前で我慢できるFW」ブルーノ・モレイラの存在、そして2部では質が高く層も厚いウイング陣である。

キャプテンを務めたピンタッスリゴは低い技術を補う勢いと魂を持ち、サイドバックもこなすワグネルは抜群の加速力がある。さらに、前述のファビオ・エスピーニョに加えて、マルセイユ生まれのフランス人ナビル・ジラスもスーパーサブとして活躍。また、冬にパッソス・フェレイラから獲得したシセーロは7試合で4ゴールと大活躍した。

ただ、逆に言えば、絶対的なストライカーの不在と守備力の不足というのは、1部を戦うには非常に足枷となり得るポイントだ。チームのパッケージングとしての強みだけでは残留を手には出来まい。来季に向けては的確な補強が求められるだろう。

(筆:Qoly編集部 K)

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