1試合を残して昇格3チームが全て決定
5月11日、フランスの2部にあたるリーグ・ドゥの第37節が行われた。
2位で既にほぼ昇格を決めていたスタッド・ランスは、アミアンにアウェーで0-2と勝利。37分にセドリック・フォレ、88分にカメル・ジラスがゴールを奪い、今シーズンの躍進の原動力となった2トップが最後にも結果を出した。
3位のトロワも、アウェイのモナコ戦で0-2と同じスコアで勝利を収めた。21分にカウンターからフォスリエのクロスでマルコスがヘディングを決めて先制。55分にも同じく右からのクロスでマルコスに合わせ、キーパーが弾いたボールをオバディが押し込み追加点をあげた。
そして、同時刻に行われていた試合で4位のクレルモン・フットがギャンガンに3-1で敗れたことで、3位と4位の勝ち点差が5に開いた。この結果、1試合を残して既に優勝が決まっているバスティアと合わせて昇格3チームが全て決まった。
この数年低迷が続き、3部降格の屈辱も味わったスタッド・ランス。しかし今季は開幕から絶好調。中盤戦からは研究されたことで少し足踏みしたものの、5月に入って3連勝で意地を見せた。
原動力はなんと言っても、上述の通り2トップの活躍である。2人はチームの機能させる重要なピースとなったばかりか、ここまで仲良く13点ずつゴールを決めている。
アルジェリア代表選手としても知られるカメル・ジラスは、プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラでもプレーした経験を持つ、本来フランスの2部には勿体ないようなレベルの選手である。動きの質が高く、特に序盤戦では彼を止められるものは誰もいなかった。
この優秀なシャドーを手に入れたことで、かつてル・マンで松井大輔選手の同僚であったことで知られるベテランFWセドリック・フォレが復活。抜群のポストプレーでパートナーを生かし、さらに嗅覚鋭くゴール前に詰めれば良いパスが出てきた。
トロワは3部降格の危機から間一髪で逃れた昨季から大きくメンバーが替わっておらず、監督もジャン=マルク・フルランを継続させた。しかしセンターラインの補強が堅実な結果をもたらし、昨季から比較してプラス10得点、マイナス10失点と正常進化を遂げた。
ディジョンから獲得したラファエル・カセレスは9ゴールをあげて得点力向上の助けとなり、頼りなかったFWグレゴリ・ベティオルをベンチに追いやった。
シャトールーからやってきたブラジル人MFチアゴ・シャヴィエルは、ブレストに去ったギディレイの穴を埋めて余りある展開力と安定感で中盤の底を締めた。
かつてはマンチェスター・ユナイテッドとの契約が国際移籍ルールに抵触して破談になったり、インテル・ミラノに引き抜かれたことで有名なブラジル人DFリンコンも、やや不安定ながらも高い身体能力で最終ラインの要となった。
なお、3部降格はブローニュ、アミアンの2チームが既に決定済み。もう1チームはメスとル・アーヴルが勝ち点41で並び、結果は最終節に持ち込まれている。
(筆:Qoly編集部 K)