Japan
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0
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0-0
0-1 |
1
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Uzbekistan
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得点者
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54' |
シャドリン |
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お互いに次のラウンドへの進出を決定させているチーム同士の対戦となった3次予選最終節。日本は地元でウズベキスタンを迎え撃ったが、苦しい内容で0-1と敗北。公式戦2連敗を喫して最終予選に臨むことになった。
日本は比較的前半は攻める事が出来た。特にマンマーク気味に守備を組み立てていたウズベキスタンは下がっていく香川を外すことが多く、彼が前を向いてボールを受ける状況が生まれた。それを基点として、ゴールに向かう選手を使うパターンで何度かチャンスを作った。
しかし、この段階でもバランスは良くはなかった。長谷部、遠藤が前に出る回数が極めて少なく、ミドルシュートに持ち込める形も少なかった。チャンスを適切に生かすためのリスクを冒せていたとは言い難い。また守備ではセンターバックとサイドバックの間を頻繁に狙われ、崩されかける場面が頻発していた。
それが表面化した後半。日本の運動量が減少し、対してコンディションの良いウズベキスタンはプレスが落ちず香川に対するマークを改善してきた。ハイダロフやカパーゼは若干位置を下げ、その分FWが下がって守備。香川にボールが入る確率が低くなり、徐々に切り替えで戻りが間に合わなくなっていく。
そして54分、カウンターから失点を喫してしまう。持ち上がられた際に既に数的不利となっており、大きく空いた左のスペースをハサノフに破られ、フリーでのクロスを許す。逆サイドのポスト付近でナシモフが合わせ、川島がブロックしたところをシャドリンがシュート。実にあっさりと守備は崩壊した。
60分には攻撃の変化を図り、乾を左サイドに投入し、岡崎を右サイドに配置転換。乾は香川がマークを引きつけた後の中央のスペースを意識したプレーをし、最終ラインと中盤の間で前を向くように狙ったが、決定機を作れるだけのパスや突破は出来ず。
頻繁に中途半端なところでボールを奪われて、カウンターを受け、何度も自陣で数的不利となる大ピンチを迎える羽目となった。幸運にも川島のセーブでこれ以上の失点は逃れたものの、得点を取り返すことが出来ず0-1のまま終了の時を迎えた。
ここ数年間ではおそらく最悪に近い内容であった。2月ということで内容は最初から期待は出来ない状況ではあったが、それにしても擁護しようのない試合である。
細かい戦術的なところを抜きにすれば、「いくらかの選手が良い試合をしようとして攻めていて、いくらかの選手は自重していて、チーム全体がコンパクトになりきれなかった」「勝たなくても良い試合で、チーム状態も悪い状態で、攻めて勝手に消耗した」という二点が大きな敗因だろう。まだまだ日本代表は大人になりきれていないということを改めて知らされた試合であった。
(筆:Qoly編集部 K)