カターニアのFWマキシ・ロペスのローン移籍でのミラン加入が決まった。ミランとアドリアーノ・ガッリアーニ副会長にとっては、最良の策であるカルロス・テベスを捕り逃した為、マキシ獲得は次善の策であったが、良い取引をした事には間違いない。

テベスを巡るマンチェスター・シティとミランの取引は最後まで互いの主張を譲らずに終わった。シティはロベルト・マンチーニ監督に造反したテベスの放逐と現金化を目指し、ミランは「アントニオ・カッサーノの代役」として4人目のFWの確保を目指していた。売却したいシティとローン移籍を望むミラン。両者の意図は絡み合う事はなく、牽制のまま終わった。ミランはテベス本人との合意を取り付け、更にはマキシの加入を内定させて交渉するという交渉術(もちろん既にアレシャンドレ・パトやケヴィン=プリンス・ボアテングを負傷で欠いている事も影響しているが・・・)を見せた形だが、シティがミランの手練手管を交わしきったと捉えて良いだろう。テベスほどの選手であれば来夏高値で放出する事ができるからだ。

思うにミランは欧州カップタイドのあるテベスを獲得して国内戦で起用し、フィリッポ・インザーギかステファン・エル・シャラウィをCLに登録する事が第一目標だったのではないだろうか。重鎮であるインザーギの気持ちを汲んだ可能性は少なからず存在する。エル・シャラウィはレンタル移籍したかもしれない。しかし、最終的にはマキシ・ロペスの加入で決着。ミランは半年間のローン移籍というリスクを避けた補強に成功した事でお茶を濁したが、マキシはCLで起用する事が出来る。マッシミリアーノ・アッレグリ監督が故障がちのインザーギよりもマキシを選ぶ可能性は高い。マキシのレンタルは今年の6月までだが、マキシが活躍すればインザーギの去就が再び注目される事になるだろう。

最終的にマキシを選ばざるを得なかったミランだが、戦略的には幅が拡がった。絶対的エースであるズラタン・イブラヒモヴィッチの代役としてマキシを起用できるメリットは大きい。CL制覇、スクデット連覇を狙う上でタイトなスケジュールが続く2月、3月においてある程度ローテーションを計算できるからだ。マキシがフィットする前提の話ではあるが、アッレグリや首脳陣の描いた絵と近しい事は用意に想像できる。大願成就となるか、絵に描いた餅となるか。まずはCLのアーセナル戦が最初の試験となる。

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