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ロッシの私的サッカー論

今回も前回(https://qoly.jp/index.php/topic/154-rossis-logic/7368-kashima-antlers-review-vol1)に引き続き今シーズンの鹿島アントラーズを振り返っていきたいと思う。

・苦手とする夏場に盛り返す

近年の鹿島アントラーズが夏場にとても弱いことは多くのサッカーファンに知られていることであると思う。2009年の8月における対戦成績は2分3敗、同じく2010年は3分2敗と全く勝てない時期は続いてしまっていたのだ。夏場は体力をかなり消耗する為、鹿島のような攻守において豊富な運動量が求められるサッカーをするチームは大変苦しい試合が続いてしまうということだと思うが、今シーズンは出だしから躓いた鹿島アントラーズにとって夏場で勝ち切ることが出来なければ、相当苦しい戦いを強いられることになる為、何としてでも勝利が欲しい夏場となった。

そして、筆者自身はかなり不安であったのだが、なんと8月を5勝1分で乗り切ることが出来た。今シーズンはリーグ戦で6位と優勝候補に挙げられたチームとしては不甲斐無い成績であったが、苦手とする夏場に巻き返せたことは来シーズンに向けての収穫となったはずだ。

・ナビスコカップで見せた「鹿島らしさ」

リーグ戦では思い通りの結果を残せなかった鹿島アントラーズであったが、ナビスコカップでは勝負強さを発揮することが出来た。浦和レッズとの決勝では勝利を決定付けるゴールを決め、見事MVPに輝いた大迫勇也、持ち前の戦術眼とセンスを活かし本職のボランチだけでなく、右サイドバックも難なくこなしたルーキーの柴崎岳といった若手が確かな成長を示し、センターバックのレギュラーである岩政大樹が怪我で離脱した際、その穴を完璧に埋めた青木剛、準決勝で柴崎岳の初ゴールをお膳立てした本山雅志といったベテラン勢の活躍も見事であった。

勢いのある若手と落ち着きをもたらすベテランが上手く混ざり合い、史上最多となる4度目のナビスコカップ制覇が出来たことは全ての鹿島サポを歓喜させ、被災地の方々には勇気を与えるものになったのではないだろうか。

・早すぎた天皇杯での敗戦

リーグ戦で6位に終わったことで、来シーズンのACLの出場権を得るためには天皇杯優勝しかなくなってしまった鹿島アントラーズであったが、4回戦で京都サンガによもやの敗戦を喫してしまった。恐らく多くの鹿島サポが今シーズン限りでの退任が決まっていたオリベイラ監督を元日に胴上げし、送り出したいと思っていたはずであるが、残念ながらそのシナリオも潰えてしまった。これで今シーズンが終わるというのはあまりにも寂しいことであるが、新監督を迎える来シーズンに向けて気持ちを切り替える良い機会となるのかもしれない。

とはいえ、筆者自身は未だに気持ちを切り替えることが出来ていないが、次回は「展望編」と題し、今シーズンの補強を振り返りつつ、新監督を迎える来シーズンの展望を述べていく予定である。乞うご期待!

2011.12.19 ロッシ

※選手表記、チーム表記はQoly.jpのデータベースに準拠しています。


筆者名 ロッシ
プロフィール 鹿島アントラーズ、水戸ホーリーホック、ビジャレアルを応援している大学生。今シーズンはプレミアリーグを中心に観ていく予定です。当コラムに関する、感想、意見等がありましたら、下記のツイッターアカウントにどしどしお寄せ下さい。
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