9月23日にシュトゥットガルト対ハンブルガーSVの試合が開催されたが、選手入場の際に他の子供たちよりもゆっくりと入ってきた少年がいた。少年の名はジエゴ君。
ジエゴ君は入場するとシュトゥットガルトGKのウルライヒとFWカカウの間に入った。それを見たウルライヒとカカウは思わず喉を詰まらせた。実はジエゴ君は6歳にして白血病との闘病を強いられており、ウルライヒは「私とカカウは喉を詰まらせた。彼がどのように闘病していくかを考えるだけで辛い・・・。彼はまだ若すぎる」とコメント。
ウルライヒとジエゴ君の出会いは9月19日。この日ウルライヒはチームメートのゲントナーと共に小児がん病棟を訪ねていた。これはシュトゥットガルトが定期的に行っている慈善活動の一つで、その時にウルライヒはジエゴ君と出会った。最初ジエゴ君はウルライヒとゲントナーに恥ずかしさがあったが、すぐに二人と仲良くなり長く寄り添うようになる。ウルライヒは彼用の小さなシュトゥットガルトのユニフォームにサインして闘病を励ました。
尚、ジエゴ君は3度目の発症で唯一残された道は幹細胞の移植だけという状況らしく、衝撃を受けたウルライヒはすぐに行動に出た。彼のガールフレンド・母親・叔母・妹に電話をかけ、血液を日曜日にドナー登録するように頼んだ。ウルライヒは「私の友人や家族は日曜の幹細胞移植のイベントに参加する予定で、私も時間が許せば参加するつもりだ」「ドイツであと400万人がドナー登録すれば彼の命を救う方法が見つかる」と自らジエゴ君の命を救うためにメディアを通じて呼びかけた。
白血病に苦しむジエゴ君にはすぐにでも幹細胞移植が必要だが、未だに彼の血液と適合する血液が見つかっておらず、ジエゴ君に残された時間も少ない。ウルライヒは「彼は常にポジティブで素晴らしい男の子だ。」と話した。ウルライヒとジエゴ君の戦いは続く。
(筆:Qoly編集部 M)