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2011年9月11日(日) - パルク・デ・プランス(パリ)
Paris Saint-Germain
1
0-0
1-0
0
Brest
パストーレ
68'
得点者




豪華な補強を行ったパリ・サンジェルマン。これまでチームのバランスを構築するのに苦しんでいる。しかしこの試合では。前半に果敢な攻撃的サッカーを見せ希望を与えた。後半はブレストの戦術に流されて崩壊したが、今度はその中で個人技から先制。次に繋がる内容の試合であった。

開幕から4試合、常に最終ラインと中盤の関係が悪くバイタルエリアを守れないという弱点を背負っていた。それを踏まえて、この試合では「圧倒的な攻撃で守備の弱点を隠す」立ち上がりを見せた。中盤がボールを持つと同時にボランチやサイドバックがオーバーラップ。動き出すことによりボールを持ちたがるネネーやパストーレにパスを促し、早い展開でゴールに迫った。

今季リーグ屈指の守備力を誇るブレスト相手に華麗にポゼッション。しかも全員が、2列目に頼るのではなくガメイロを飛び出させるのが最優先という意識を持っていたため、無駄にボールをこねたり時間をかけることもなかった。

しかし、やはり守備力は大きな問題としてのし掛かっていた。攻撃に人数が掛かるものの、攻撃から守備の切り替えが早いわけではないのでコンパクトさが乏しく、マテュイディとボドメルがフィルターになれず挟み込みもしないので相手FWに簡単にボールが収まる。

前半はそれを背負ってもなお許せるほどの攻撃を見せたが、後半は弱点を利用されてチーム自体を崩されてしまう。ブレストは「スペースがあり、前に収まるのだから、しっかりボールを繋いで押し上がる」というプレーを狙ってきたのである。

この結果布陣が押し下げられ、攻撃に掛かる人数が減少。するとこれまでのように2列目の個人技に頼る場面が多くなり、動きが乏しくなった。チームとしての機能性は失われたといえる。

だが68分、左サイドでメネズがドリブル、最終ラインを突破。中央のパストーレがバックステップでスペースを作ってパスを引き出し、中央に持ち出してシュート。チャンスが多くない中で決勝点を叩き出した。

マテュイディ、ボドメル、シャントームというボランチの面子を考えれば、中央をしっかりと守れるチームにすることはかなり難しい。ならば攻撃力でペースをつかんでしまおうという前半のサッカーは現実的で、論理的だったといえる。しかし後半は弱点を突かれたことで脅えてしまい、方向性を見失った。

前半のようなリスクを背負った攻撃的なサッカーを貫ける強さを構築するか。あるいはこの試合の終盤にアルマンを中盤に投入したように(2005年のローラン・フルニエ体制以来、実に7年ぶりのボランチ起用である)、奇策で守備力の向上を狙うか。コンブアレ監督の選択には否が応でも注目が集まる。


(筆:Qoly編集部 K)

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