2011年8月1日(月) - スタッド・ルイII(モナコ)
Monaco
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Boulogne


2部に降格した名門モナコ。多くの選手を入れ替え若手を発掘。新たな出発の日を迎えたが、ブローニュに苦戦し得点ならず。スコアレスドローでのシーズン・スタートとなった。

前半の主導権を握ったのはホームで戦うモナコ。積極的に後方から早いタイミングで縦パスを入れ、ヘルスタが一発でゴール前に動き出すか、あるいはフランスU-19代表の司令塔イセリックが収めて仕掛ける。攻めはほとんどがその二択で構成されており、若い2列目の勢いと、ヘルスタの「曖昧なボールに飛び込んでいく強さ」を生かしたものといえよう。

しかし若い選手が多いためか、安定感が乏しかった。軽率なボールロストが散見される他、シンプルに行けば良いところで持ちすぎたり、あるいはその逆も。またチャンスになりそうなところでプレーの精度が低く、攻めていた割に得点に繋がる可能性が低くなってしまった。

そして、後半は逆にブローニュの守備に苦しめられた。縦の展開一辺倒というバリエーションの乏しさを利用されたのである。特に61分からはアラールがベンチに下がって、守備が出来るルセがトップに移動。パスの出所で縦を切り、後方は常に裏を警戒して止める…という形でブローニュの守備が出来上がっていった。

遅い展開で引き出すことも、サイドに広げることもなかなかできず、結局同じような攻めを繰り返した。さらにフィードが上手いアドリアーノが怪我で交代したこともあって、尚更ヘルスタがボールを触る機会が乏しくなった。時折アピアーがワンツーを仕掛けたり、交代後に少しサイドを攻めてみたりはしたが、それも長くは続かず。

後半ブランジェに変わって入ってきたヤニス・サリビュルのドリブル突破にも苦しめられた。そのため前線に人数を多くかけることも難しく、攻撃の迫力は最後まで増大しなかった。

今季昇格が至上命題となるモナコ。パク・チュヨンなど多くの実績ある選手が放出される見込みで、監督ローラン・バニドは若手を使って戦う方針を打ち出している。しかし、この試合の後半で既に簡単に止められてしまった。コンセプトは良く植え付けられていると感じさせたが、それだけではノルマの達成は難しいのではないか。

若手の成長か、あるいは移籍志願の選手がいくらか残ってくれるか。現状のメンバーでは、そのどちらかを期待するほかない。


(筆:Qoly編集部 K)

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